NASA(米航空宇宙局)は水中探査機を開発しています。なぜNASAがそんなことをするのか不思議に思うかもしれませんが、これは宇宙に存在する地球外生命体を探すためです。
生命には水が必要。そのため、はるか彼方の宇宙で生命を探すためには、水の中でも探索できるロボットが必要であるとNASAは考えているのです。
現在開発が進められているのが、水中探査機「SWIM」。「Sensing With Independent Micro-swimmers(独立型微小スイマー付き感知デバイス)」を略してネーミングされました。先日そのプロトタイプが制作され、カリフォルニア工科大学のプールで水中を泳ぎまわる様子を収めた動画が公開されたのです。
プロペラ2個とフラップ4枚を搭載したSWIMは、水中音響通信システムを通じて、自分の位置を把握しながら、各種のデータを地球まで送信するそう。約2時間、8.5万平方メートルの水域を探索できる分だけのバッテリーが備えられています。NASAでは、このSWIMを12台程度のグループにして使う予定です。
今回のプロトタイプは、約42cm、重さ2.3kgですが、最終的にはこの約3分の1、スマートフォンのサイズまで小型化するそう。
SWIMが使われる場所は、木星を周回している衛星「エウロパ」。この衛星には地殻の下に地下海が存在することがわかっており、生命体が存在する可能性が高いとみられています。
【主な参考記事】
The Sun. FIN-TO THE UNKNOWN Watch Nasa’s swimming ‘robo-fish’ built to hunt for alien life in hidden ocean on Jupiter’s moon in daring mission. November 24 2024
NASA. Mini NASA Robot Takes a SWIM. November 25 2024