「悪夢の世界」——。米国航空宇宙局(NASA)がそんな恐ろしい表現をした惑星があるのをご存知ですか? 地球から64.5光年の位置にあるその惑星は、なぜ悪夢なのでしょうか?
「HD 189733 b」と名付けられた太陽系外惑星は、2005年10月にフランスの天文学者グループが発見しました。太陽系で最も大きい惑星である木星は、直径が地球の11倍にもなりますが、「HD 189733 b」は木星よりもさらに約11%大きい惑星です。
この惑星が悪夢の世界と言われる理由は、生命にとって過酷なほど高温であり、激しい強風が吹いているから。温度は919℃から1220℃。そこに時速8690kmもの風が吹いているのです。この風の早さは音速の約7倍にも達します。
それに追い打ちをかけるのが、突風とともに吹き荒れる「ガラスの雨」。この惑星では、ガラスの主成分と同じケイ酸塩粒子の雨が吹き荒れる証拠が見つかっているといいます。この雨に降られたら、「ちぎれて死ぬようなもの」とNASAは語っているほどです。
そのため、この惑星は「荒れ狂う世界」や「予期できない殺人者」などと表現されているのです。
HD 189733 bは地球のように明るい青色に見えるそう。地球は海の青色によって地球全体も青く見えますが、HD 189733 bの場合はケイ酸塩粒子が混じった大気に包まれていて、それによって青く見えるそうです。
【主な参考記事】
The Sun. SCAR TREK! Deadly alien planet that rains glass with 5,400mph wind named ‘nightmare world’ by Nasa – and it has extra killer secret. January 15 2025