米国で、カンニング目的でアプリを開発した学生が大学から懲戒処分を受け、注目を集めたアプリがあります。その学生は退学して21歳で起業し、そのアプリをリアルタイムで会話をサポートするAIアシスタントに変えてリリースしました。

そのアプリは、コロンビア大学でコンピューターサイエンスを学ぶ学生だったチョンギン・ロイ・リーさんが作った「Cluely」。コーディング用の知識をカンニングするためのツールとして始まりました。
リーさんは、このツールを使ってAmazonのインターンシップを獲得したと主張するなどしたことで賛否両論を巻き起こし、大学からは懲戒処分を受け、最終的には退学することになったのです。
そしてリーさんは同じくコロンビア大学出身だったニール・シャンガムさんと起業。Cluelyを、リアルタイムで人との会話を支援する新しいAIアシスタントに作りかえたのです。
このツールを紹介する動画では、レストランで会話する男女が登場。年齢を聞かれた男性に、そのツールが「30歳」と答えるようにすすめ、仕事やポジションでの質問にも「おすすめの回答」を示し、会話がよい方向に進んでいると判断すれば「会話を続行」と表示してくるのです。
男性の答えは、あくまでもツールがすすめたものであって真実とは違うもの。おまけに、Cluelyはブラウザ内の隠れたウィンドウに表示されるため検知不可能であり、就職の面接などでも使えると言います。
そのため「注目を集めた」と称賛する声がある一方、批判の声も上がっているようです。
実際、別の企業がCluelyを検知する「Truely」という対抗ツールをリリース。リーさんは「そのような不正対策ツールは無意味である」と話していますが、不正行為を手助けするツールと、それを検知するツールの攻防は、終わることがないのかもしれません。
ただし、Cluelyは先日、530万ドル(約7億6000万円※)の資金を調達しており、このようなツールのニーズがあるとみている企業もあるようです。今後も賛否両論が巻き起こりそうなこれらのツールの行方に注目が集まっています。
※1ドル=約144円で換算(2025年5月2日現在)
Cluely is out. cheat on everything. pic.twitter.com/EsRXQaCfUI
— Roy (@im_roy_lee) April 20, 2025
【主な参考記事】
TechCrunch. Startups launch products to catch people using AI cheating app Cluely. April 29 2025
TechCrunch. Columbia student suspended over interview cheating tool raises $5.3M to ‘cheat on everything’. April 21 2025
Anker PowerConf C200 / 2K コンパクトウェブカメラ/ノイズリダクション/オートゲインコントロール/オート...
※この記事は本サイト(GetNavi web)でご覧になるとアフィリエイト広告が掲載されています。リンクから商品を購⼊すると、売上の⼀部が販売プラットフォームからGetNavi webに還元されることがあります。 ※価格などの表示内容は掲載時点のものです。在庫切れなどによって変更の可能性もありますので、詳細は商品ページを確認してください。