米国の大学に通う3人の学生が作ったスタートアップで、洗濯機から流れ出る排水からマイクロプラスチックを除去する装置の開発が行われています。

5ミリメートル以下の大きさのマイクロプラスチックは、ペットボトルの飲料水や食品などに含まれ、知らないうちに私たちの健康に影響を及ぼしていると言われています。
そんなマイクロプラスチックの発生源の一つが、私たちが日々使う洗濯機から出る排水。ポリエステルやナイロンなどの合成繊維は、洗濯中に微細な繊維が抜け落ち、排水とともに流れ出てしまい、やがてそれが川や海を汚染している可能性があるのです。
そこで、欧米の国々ではそのようなマイクロプラスチックの除去を防ぐため、洗濯機へのフィルター設置の義務化について議論が行われています。
そんな背景から、米ケース・ウェスタン・リザーブ大学工学部に通っていた3人の学生が、2020年にスタートアップ企業CLEANRを創業。洗濯機用ろ過システムの開発を進めてきました。
一度できた試作品は、学生寮にある洗濯機で試してみたところ、ある程度の効果は見られたものの、野球選手の泥だらけの洗濯物を使ったテストでは全く効果が見られず、さらなる改良が求められてしまったとのこと。
そこで3人が目を向けたのは、自然界。海で悠々と泳ぐマンタは、海中のプランクトンを餌として食べる際、海水ごと飲み込んでそれらをろ過するのだそう。彼らはそのマンタのろ過システムに着目したのです。
そして、できあがったのが「VORTX」と名付けられた装置。これを洗濯機の排水ホースに取り付けて使用します。その効果は、1年間にクレジットカード56枚分のプラスチックをキャッチできるほどと見積もられています。同社の専用アプリを使えば、どのくらいマイクロプラスチックの流出を防げたのかを目で見て確認できるということ。
このろ過システムはすでに家庭用として249ドル(約3万5000円※)で販売が始まっているそうです。
※1ドル=約143.8円で換算(2025年6月6日現在)
現在24歳になった創業者の一人であるペニントンさんは、「今すぐ行動を起こさなければ、今すぐ対処しなければ、変化を起こすために手遅れになる」と語っています。
【主な参考記事】
New York Post. Microplastics are everywhere — new device yanks them from your laundry. May 23 2025
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