野菜不足が気になるけれど、とにかく忙しい毎日。なるべく手間暇かけずに、美味しいバランス食を摂りたいものです。タイは外食文化の国ですが、なぜかどの家にもあるのが炊飯器。面倒臭がりのタイ人にとって大変便利な家電製品なのです。簡単なのにやたらなんでも作れてしまうタイの炊飯器に時短・簡単調理のヒントを目撃しました。
まず、目につくのがプラスチックのなかのカゴ。これが炊飯器のなかに据え付けてあります。炊飯準備のできたお米の上にこのカゴを乗せ、好きな野菜を並べて炊飯開始。お米が炊きあがると同時に野菜もホクホクに蒸されているという仕組みです。特にジャガイモやカボチャは電子レンジやお鍋で茹でるよりも断然美味しいのでおススメ。
また、スープやカレーなど一見凝った料理も、調理から保温までほったらかしでできるのが素晴らしい点。お米の上に鶏肉を乗せ、カゴの上に彩りよく野菜を並べて炊飯すれば、美味しいカオマンガイと温野菜のできあがり。カレーは野菜がゆだってからルーを溶かし入れればいつでも熱々が食べられます。パッタイ(米粉麺の焼きそば)の材料も入れるだけ。(でも、タイ人が炊飯器を使って一番よく作っているのは多分インスタントラーメンです)
温め直しにも大活躍します。タイではサラパオという点心もよく食べますが、肉まんやおこわを蒸し直すのにもこのカゴは最適。炊飯釜に少し水をはってカゴに肉まんを乗せると、皮がふっくら生き生きとしてきて、なかまでしっかり熱の通った肉まんが食べられます。冷凍ご飯もこの方法で温め可能。おかずの入ったどんぶりを水の張った炊飯釜へ、冷凍のご飯はカゴへ入れると、何か別の用事をこなしているうちに勝手に食べごろになっています。
炊飯ボタンだけのシンプルな物であれば1000円もしません。お米の種類を選べたりケーキまで作ったりできる高機能炊飯器も5000円ほど。可愛いデザインも魅力的です。ご飯がおいしい国といえば日本だからか、高品質のイメージからなのか、日本語を模したと思われる商品名もちらほら見られます。「OTTO」は夫? 「KASHIWA」は、かしわ飯から来ているのでしょうか? 思わず笑ってしまいます。