しかし、ホノルル市長は自由競争を重視
この法案は議会を通過して、あとは市長の署名を待つのみとなっていました。アメリカで初めて、配車サービスに上限が設定される法案が制定すると思われたものの、ホノルル市長が出した結論は法案の承認ではなかったのです。その主な理由は、交通サービス各社の競争力を高めていきたいから。
その代わり、従来のタクシーで用いられていた、走行距離に応じた料金システムと、乗車前に支払料金が確認できるシステムのどちらかを、利用者が選択できるという立案を提案。タクシー会社への規制についても緩和することが検討されています。
交通渋滞がひどく、公共の交通機関はバスしかないオアフ島ホノルルでは、交通手段の選択肢が増えることは、観光で訪れた旅行客だけでなく地元民にとっても歓迎するべきことと捉えられているでしょう。議会の承認を得た法案に、現市長が異論を唱えることは比較的珍しいケースと言えるかもしれません。タクシーも配車サービスも競争力を高め、利用者にとってさらに便利なサービスを提供してもらえるよう、新しい仕組み作りに今後も期待していきたいところです。それはきっと日本にも遅かれ早かれ影響を与えるでしょう。