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2019/2/9 19:30

これが近未来のファストフード店! 米国で進む「ハンバーガー製造ロボット」

アメリカ人が大好きな食べ物といえばハンバーガー。ファストフードの簡単なものから一流レストランの本格バーガーまで、あらゆるタイプのハンバーガーが人気を集めています。そんなアメリカのグルメ界に近年登場して話題を呼んでいるのが、ハンバーガーマシーン。いま話題のホットなハンバーガーマシーンをご紹介しましょう。

 

パテを焼くAI調理ロボット「フリッピー」

2018年はじめに話題をよんだのが、AIで調理する「フリッピー」という名前のロボット。外観はマネキンの腕部分だけのようで、腕の先にはフライ返しがついており、鉄板の前で次々とパテを焼いていく機械です。カリフォルニアにベースを持つベンチャー企業「Miso Robotics」が開発したもので、AIを搭載しており、温度を感知することでパテの焼き加減を判断。片面がほどよく焼けたらフライ返しで裏返して反対側も焼き、両面とも焼けたら鉄板から取り出すところまでやってくれるのです。

このフリッピーは、アメリカのほかカナダやメキシコにも店舗を展開するハンバーガーチェーン「カリバーガー」に導入される予定。1時間に最大300個のハンバーガー作りをサポートしてくれるということで、ハンバーガーチェーン店の運営に大きな期待が寄せられているんです。

 

ハンバーガー1個が30秒で完成する「Creator」

次にご紹介するのが、ハンバーガーの調理工程すべてを行ってくれるスゴイマシン。18年6月にサンフランシスコに誕生したレストラン「クリエイター」は、キッチンにハンバーガーマシンだけが置かれているハンバーガー専門レストラン。トマトやキャベツなどの食材がきれいにディスプレイされた、おしゃれなインテリアかと思うようなマシンが店頭に置かれ、これでお店のハンバーガーをすべて作っているのです。

 

このマシンを製造したのは、店名と同じく「クリエイター」というベンチャー企業で、GV(グーグル・ベンチャーズ)などから資金を集め、9年もの歳月をかけて開発に成功しました。

 

注文が入ると、バンズを半分にカットするところからスタート。ベルトコンベアーでバンズが流れていき、レタス、トマト、玉ねぎなどの野菜やほどよく焼かれたパテが次々とそのうえに重ねられ、最後はソースをかけて完成。ハンバーガー1個が約30秒でできてしまうんです。このお店には2台のマシンが設置されているので、1時間で240個ものハンバーガーが作れるそう。

 

しかも、店のスタッフは最小限で済み、キッチンの面積も従来よりも狭くても大丈夫なんです。そのため、ハンバーガーの価格は6ドルと、マクドナルドのビッグマックと同程度を実現。早速、アメリカ中のメディアがこのお店を取り上げ、話題になっています。

 

そして気になるのが、できあがりの味。マシンが作るから、何となく不安を感じるかもしれませんが、パテを焼きすぎてしまったりすることもなく、ソースの量を加減したり、カスタマイズしたりもできるそうです。しかも、このお店ではマシン導入により人件費も家賃も抑えられるため、その分食材にコストをかけることができるとのこと。

アメリカのトレンドを受けて、日本のハンバーガーショップにも近い将来、同じようなマシンが導入されるかもしれませんね。アメリカに出かけたときは、ロボットを見学するつもりで出かけてみても楽しそうです。