「キュウリを切っておいて」とか「このソースを混ぜて」なんていうちょっとした料理の手伝いは、もう家族に頼む必要はなくなるかもしれません。SAMSUNGが、ラスベガスで2月に開かれたKBIS 2019(Kitchen and Bath Industry Show)で調理のサポートができるロボット「Bot Chef」を発表したんです。飲食店だけでなく一般家庭での活用も可能というこのロボットができることとは、何なのでしょうか?
調理のサポートを行うボットシェフ
SAMSUNGが発表したBot Chefは、調理のサポートを行うAI搭載ロボット。キッチンスペースから人間の腕と同じくらいの長さのアームが伸びていて、アームの先端では物を持つことができるほか、レシピが映し出されたスマホを持ったり、包丁やヘラなどで食材のカットや泡立て、器に入れたり、掃除をしたりすることも可能です。同社の多目的プログラマブルロボットプラットフォームSARAMをベースに設計され、6段階の自由度があるのだとか。さらに内部センサーと外部センサーを備え、AIベースのアルゴリズムで、人との作業も安全に行うことができるそうです。
新しいスキルをダウンロードしてカスタマイズ
Bot Chefの操作は、調理作業中でも使いやすい音声コマンドに対応。また、専用のAI機械学習スキルプラットフォームを介すれば、新しい調理作業スキルを作成してダウンロードも可能だそう。例えば、「混ぜる」という新しいスキルをダウンロードすれば、鍋に入ったスープを混ぜるという作業を任せることができるのです。「Bot Chef」は物の位置を自動的に計測するので、スプーンがある場所とスープが入った鍋がどれか伝えるだけでOK。
さらに、スキルのカスタマイズもできるので、特定の作業をできるようにカスタマイズすれば利用度がさらに上がりそうです。例えば、玉ねぎを飴色になるまで何十分も炒め続けたり、何時間もスープを煮込んだり、そんな長時間の調理工程をロボットに任せられたら、きっといいですよね。
このBot Chefの一般販売はまだ未定とのことですが、どんどん進化が進むキッチン家電と組み合わせたら、一般家庭にこんなロボットの力を借りるのが当たり前になるのは、決して夢物語ではないのかもしれません。