実業家のイーロン・マスク氏が6月12日、「私たちはすでにサイボーグだ」とツイッターで発言しました。
同日、あるツイッターユーザーが「なぜAIが世界を救うのか」という話題の中で、私たちがどれくらいAI化しているのかを計測している人はいるかと質問。これに対してマスク氏はそう反応し、少しだけ議論を展開しています。
私たちの記憶は驚くほどたくさんコンピューターにアウトソース(外部に委託)されており、コンピューターはそれら全てを非常に正確に覚えている、と同氏は言います。しかし、人間にできてAIにできないことが世の中にはまだたくさんあるので、私たちの思考のアウトソースは——いまのところ——はるかに少ないと論じています。
Good question.
We are already cyborgs. Our memory is overwhelmingly outsourced to computers – they remember everything with extreme precision down to the pixel.
Our thinking is much less outsourced, as there are still many things we can do that AI cannot. For now.
— Elon Musk (@elonmusk) June 11, 2023
この見解に対して、別のツイッターユーザーは「人間が記憶をアウトソースするのは新しいことではない。何千年とカレンダーや紙、計算機、そろばんを使ってきた」と反論。記憶のアウトソースという前提だけでは説得力に欠けるようです。
世界各国がAI競争で遅れを取らないようにしつつ、どのように規制するかを議論していますが、市民レベルでは人間のサイボーグ化に反対する人や懐疑的な人は少なくありません。「私たちはすでにサイボーグだ」という発言によってマスク氏の認識は知ることができましたが、そう断言するのは論理の飛躍かもしれません。
【出典】
Mirror. Elon Musk claims people are ‘already cyborgs’ because machines maintain memories. June 12 2023