目を閉じて静かに座り、自分の呼吸に集中して心を無にする「瞑想」。ストレスや不安を取り除き、心身にポジティブな影響を与えるといわれ、マイクロソフトの共同創業者であるビル・ゲイツなど、世界を牽引する事業家や有名人などが、こぞって行っています。そんな瞑想がニューヨークの公立学校で必修になりました。
これを発表したのは、ニューヨークのエリック・アダムズ市長。2023年初めに発表された市教育局のヨガ&マインドフルネス教師準備プログラムをもとに、ニューヨーク市内全域にある幼稚園から高校までの全ての公立校で、毎日2~5分間の瞑想を設けるというのです。
アダムズ市長は、「呼吸は神経を落ち着かせ、心を定め、バランス感覚や集中力を取り戻すのに役立つ」と、瞑想のメリットについて話しています。もともと瞑想を取り入れていたというアダムズ氏は、市長選での激しいストレスや不安を感じるときでも瞑想が役立ったと言います。
瞑想をどの時間に取り入れるかは、各学校の学校長や責任者に任せ、朝の時間や体育の授業中などが考えられるそう。また、子どもたちを強制的に瞑想に参加させるようなこともないと発表されています。
近年、米国の小学校ではマインドフルネスをカリキュラムに導入する動きが見られます。しかし、中学生や高校生ならまだしも、小学生や幼稚園の幼い子どもが、たとえ数分間という短時間であっても、じっと座って瞑想をできるかどうかは定かではないでしょう。それでも、小さいうちから毎日瞑想を行う習慣を続けていくことで、5年後、10年後に変化が生まれてくるのかもしれません。
【主な参考記事】
New York Post. Reading, writing and … breathing: Mayor Adams to require NYC public schools offer students 2-5 minutes of ‘mindful breathing. June 27 2023