ポストコロナの日本。現在、小さな子どもたちの間で、新型コロナウイルスを含む、さまざまなウイルスが流行していますが、時間が経つにつれ、コロナ禍は過去の物になりつつあります。「一体あれは何だったのか?」と当時を振り返る人もいるかもしれませんが、世界はコロナ禍についてどう考えているのでしょうか? 英国のデータを見てみましょう。
ロックダウン(都市封鎖や行動規制)が日本より早く終わった英国では、YouGovが6001人の英国の成人を対象にパンデミック期間についてアンケート調査を行い、6月下旬に結果を公表しました。
【世論調査:振り返ってコロナ禍はどうだった?】
ネガティブに捉えている人が多く、「とてもつらかった」と「なかなかつらかった」を合わせると53%に上ります。しかし反対の意見も少なくなく、「あまりつらくなかった」と「全然つらくなかった」を合わせると43%になります。
もう少し細かく見てみると、さまざまなことが浮かんできます。年齢層別に見てみると、全体的な傾向はそのまま当てはまりますが、いくつか特筆すべき点があります。「なかなかつらかった」という答えが最も多かった年齢層は65歳以上でしたが、「とてもつらかった」という回答が最も多かったのは25~49歳でした。
また、「全然つらくなかった」という回答は、18~24歳では8%だったのに対して、50~64歳ではその倍の16%になりました。逆に「なかなかつらかった」という回答は、18~24歳で39%だった一方、50~65歳では36%に少しだけ下がっています。後者は「全然つらくなかった」という回答でも最多の16%になりました。もしかしたら、この年齢層では少し余裕がある人が多いのかもしれません。
男女別に見てみると、「つらくなかった」という回答が総じて多かったのは男性。反対に「つらかった」という回答は女性のほうにより多く見られました。「なかなかつらかった」と「とてもつらかった」を見てみると、この差が顕著に表れています。
【男女別に見た場合】
コロナ禍は過去の物になりつつあるとは言え、この英国のデータは、日本にも通じるさまざまな問題をあぶり出しています。
【出典】
YouGov. In retrospect, how hard would you say you found the COVID‑19 pandemic period? June 21 2023