公開から3週間で世界興行収入が10億ドル(約1430億円※)を突破した、映画『バービー』。女性たちはバービー人形をイメージさせるカラフルなドレスやヘアスタイルを楽しむなど、世界中に“ピンク旋風”が巻き起こっています。そんなブームに乗って、エルサルバドルでピンク色の「バービー棺桶」が登場しました。
※1ドル=約143円で換算(2023年8月8日現在)
エルサルバドルのある葬儀社が、バービーカラーに染まったド派手なピンク色の棺桶の販売を開始しました。このピンク色の棺桶は、映画公開前からもともとあったそうですが、『バービー』が公開されて大人気になると、葬儀社のオーナーは「このトレンドに乗らないと!」と思ったのでしょう。棺桶のフタの内側部分にバービーのイラストを貼り、「バービー棺桶」にして販売を始めたということです。
エルサルバドルでは、生前に自分の葬儀の準備をすることもあるそうで、「将来、自分が死んだときにはここで眠りたい」と考える人が早速購入。すでに10個売れたといいます。
エルサルバドルの葬儀で一般的に好まれる棺桶は、黒、茶色、白、グレーなど地味な色が多いそうですが、ピンク色の型破りに明るい棺桶に入れば「あの世でもハッピーに過ごせそう」と思う人がいる模様。この葬儀社のオーナーは、「人々が求めているから、もっとバービー棺桶を作るつもり」と語っています。
ちなみに、エルサルバドル以外の中南米の国々でも、バービー人気が沸騰。これに乗じて、バービーとは関連のないことにも、バービーのモチーフやピンクカラーが取り入れられています。
例えば、行方不明者が11万2000人もいるとされるメキシコでは、ある女性が行方不明になった姉妹を思ってバービー人形を作り、行方不明者を捜索しようとしない地元警察の現状を人々に呼びかけ訴えているそう。また、ペルーでは巨大なバービー人形を作って反政府デモの抗議活動が行われたこともあります。「バービー人気にあやかりたい」と思う人が各地で増えているようです。
【主な参考記事】
ABC 7 NY. Barbie movie inspires funeral home in El Salvador to offer pink coffins. Aug 5 2023