空港に到着して搭乗チケットを手にしたら、旅への高揚感から、ついついスマートフォンで撮ってSNSに投稿したくなるかもしれません。でも、この行為にはリスクがあるとサイバーセキュリティの専門家が警鐘を鳴らしています。
仮想プライベートネットワーク「NordVPN」のサイバーセキュリティを専門とするAdrianus Warmenhoven氏は、旅行中に旅先で撮った写真をSNSに投稿すると、まず自宅に誰もいないことを知らせてしまう危険があると言います。もしSNSの別の投稿やプロフィールから、自宅の住所に関する情報がわかれば、それをもとに空き巣に入られる可能性も否定できません。
さらに危険なのが、飛行機の搭乗券を写真に撮ってSNSに投稿する行為。名前や連絡先などの個人情報が印刷されていなかったとしても、搭乗券にバーコードが写っていたらアウト。ハッカーはそのバーコードをスキャンして、その人物のフルネームはもちろん、予約番号、連絡先などの情報を入手できるというのです。
Adrianus氏によると、ハッカーはそれらの情報を手にすると、航空会社の人間を装って電話をかけて、帰りのフライトを確認するためにクレジットカード情報を聞き出す可能性もあるそう。そうなると、クレジットカードでお金を盗まれる被害に発展しかねません。
予約している別のフライトをキャンセルされたり、個人情報を盗み出されて悪用されたりすることも考えられます。さらに、盗まれた情報がダークウェブ上で売買され、悪用されることも……。
そこで覚えておきたいのが、旅行での思い出をSNSにシェアするときの4つのポイントです。
1: 旅行に関する投稿は、帰宅した後に行う
自宅を空けている最中に、あなたが旅行中であることを広く伝えることはやめましょう。
2: アカウントは非公開が安全
不特定多数の人が投稿を見ることができるように設定することは危険。友だちだけが閲覧できるように、「非公開」の設定にしておくと安心です。
3: 個人情報をSNSにのせない
基本中の基本かもしれませんが、自宅の住所、電話番号などの個人情報をSNSにのせるのはNG。さらに、飛行機の搭乗券、パスポートなどを写真に撮ってのせるのも絶対にやめましょう。
4: フリーWiFiに注意
旅行先では、空港、ホテル、カフェなどのフリーWiFiを使う場面があるかもしれません。ただし、フリーWiFiは安全ではない場合も多いため、注意が必要です。
コロナ禍を経て、この夏、久しぶりに旅行に行く人もいるかもしれません。セキュリティに関するこれらのアドバイスを参考にして、ぜひ楽しい思い出を作ってください。
【主な参考記事】
Msn. Why you should NEVER upload a picture of your boarding pass while away. Aug 1 2023