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2023/11/21 5:30

米国が再注目! 日本人が知らない日本食の「HIBACHI」とは?

「HIBACHI」と呼ばれる食べ物を知っていますか? 最近、米国では「HIBACHI」と書かれたフードトラックやレストランが街中でよく見られるようになりました。その正体は「鉄板焼き料理」で、ソーシャルメディアで話題となり、今や国中で大ブーム。その魅力や人気の理由について現地からレポートします。

 

なぜHIBACHI?

↑火鉢も英語になっていた(意味は変化したけど)

 

HIBACHIは日本語で「火鉢」を指す言葉ですが、米国では「鉄板焼き料理」を意味します。店舗の看板には「HIBACHI」や「ジャパニーズステーキハウス」などと書かれており、日本食として米国人に認識されています。

 

実はHIBACHIは米国に以前からあった料理で、一説によれば、日系人のロッキー青木さんが1960年代にニューヨークで開いた米国初の日本式鉄板焼きレストラン「BENIHANA」で提供したメニューが始まりとされています。シェフがスチール製の鉄板焼きグリルで調理するチキンやエビといった料理の名称がHIBACHI CHICKENなどだったことから、HIBACHIとして広がっていったとのこと。

 

ところが最近、X(旧ツイッター)などソーシャルメディアへの投稿がバズったことで、HIBACHIは再び注目を浴びるようになりました。日本食の新たなグルメとして、米国内でブームを巻き起こしています。

 

米国人に人気がある理由として、まずは目の前の鉄板で焼いてくれるパフォーマンス力やエンターテインメント性が挙げられます。注文を受けてから調理するため、作り置きではない食べ物の新鮮さが味わえることも好評。また、さまざまな食べ物を多彩なソースや調味料で楽しめるうえ、揚げるのではなく鉄板で焼くという調理方法もヘルシーと受け止められています。

 

さまざまなスタイルで味わう

↑米国人のハートをつかんだエンターテイメント

 

一般的なHIBACHIのメニューは、「メインディッシュ」+「野菜炒め」+「焼きそばまたはフライドライス」で構成。メインディッシュを牛肉、チキン、エビから選び、焼きそばかフライドライスのどちらかを選びますが、お店によってはハーフ&ハーフもあります。

 

一般的に、HIBACHIはしっかり味付けされており、そのままでもおいしく食べられますが、別添えのクリーミーで甘辛いヤムヤムソースを付けるとより一層おいしくなります。「これがあるからHIBACHIが好き」という人もいるほど、ヤムヤムソースは人気です。

 

レストランではワンプレートで提供されることが多く、価格は20~40ドル(約3000円~6000円※)。高級なレストランになると、目の前の鉄板でシェフが豪快なパフォーマンスをしながら調理してくれるので、価格も50~100ドル(約7000円~1万5000円)に上がります。

※1ドル=約150円で換算(2024年11月15日現在)

 

一方、フードトラックでは持ち帰り用のランチボックスで提供され、トラックの前に設置したベンチで食べたり、持ち帰って家でゆっくり食べたりできます。手ごろな価格で、8~20ドル(約1000円~3000円)ほどです。

 

HIBACHIのメニューはバランスが良く、野菜もたくさん入っているため、米国人はヘルシーな日本食として評価。日本人の口に合う味付けなので、筆者も日本食が恋しくなった時に食べることがあります。

 

日本の鉄板焼き料理を米国風にアレンジしたHIBACHIですが、アメリカンジャパニーズフードとして日本でも食べられるようになるといいですね。

 

執筆・撮影/RYPO