市民を守る米のニューヨーク市警。その中には警察署員で構成されたダンスチームがあります。警察官がダンスをしているとは、ほっこりするニュースかと思いきや、そのダンスチームがテレビ番組に出演すると、人々からは反発の声が上がっているのです。
そのダンスが披露されたのは、テレビ番組での一コマ。7人の女性警官が「NYPD(NY市警)」と書かれたノースリーブのユニフォームを身に着け、日頃練習しているというダンスを見せたのです。
しかし、そのダンスパフォーマンスは、お世辞にも軽快とは言い難いもの。強いて言うなら、ダンス教室に通う主婦が覚えきれない振り付けを一生懸命、見よう見まねでやっているような感じ……。視聴者からも「ダンスチームじゃなく、ズンバのクラスだ」と笑われてしまうほどです。
そんなダンスが、特にニューヨーク市民の怒りに火をつけることとなったのです。それは、ニューヨークでは中南米から移民が殺到し、犯罪が増え、人々は治安の不安を抱えているから。それなのに「警察はのんきにダンスを踊っている……」と、人々の怒りを買うこととなったのでしょう。
このダンスチームは、勤務が終わった後に署員がリラックスする手段として、2022年に創立。週に2〜3回練習して、市内の学校やイベントなどのステージで踊っているそうです。チームのメンバーは、警察官の仕事は緊張が伴うものであって、そんな緊張やストレスを解く必要性を語っています。
しかし、「まさか税金をこれに使ってるんじゃないよね?」とか「ニューヨーク市のあらゆる犯罪者を驚愕させて怖がらせるだろう」とか「ニューヨーク市で犯罪者が逃げられる理由がわかった」など、痛烈に皮肉る声も。
人々が治安面で不安を覚えるなか、まずは「安全に暮らせるように働いてほしい」と思うのは、当然のことと言えるでしょう。
【主な参考記事】
The Mirror. New York Police Department ridiculed after their dance group performs on TV. February 19 2024