日本のみならず世界各地が猛暑に見舞われている今年の夏。そんななか、驚くことに米フィラデルフィアで雪が観測されました。
2024年7月14日、ニュージャージー州マウントホリーの気象局は、フィラデルフィアの天気を「雪」と記録しました。これは正確に言うと、雪が降ったのではなく、雷雨のなか「雹(ひょう)」が降ったから。現地の気象局のガイドラインで、「雹」は凍結した降水であり、雪、みぞれ、あられと同じカテゴリーとみなされるのです。
とは言っても、夏に雹が降ることも珍しいもの。現地の気象局によると、6月から8月の期間に雷雨とともに雹が降ったことは過去に13回あり、最後に記録されたのは1870年でした。当時の記録も積雪量は「0.0インチ」。そんな古い記録を154年ぶりに更新したことになったのです。
他州の気象局でも「雹」を「雪」としてみなしているところがあり、例えば、サウスカロライナ州グリーンビルでは2012年7月1日、最高気温が41.7℃に達しましたが、同日午後に「雹」が降り、「雪」として記録しています。
気象局本部のサービスデータプログラムアナリストのジム・ズドロジェフスキーさんは、気象局がいつ「雹」を「雪」として記録するように決めたのか不明と語っています。しかし、これまでの気象記録の連続性を保つために、「雹」を「雪」とみなす気象局は、今後もその方法を続けていく可能性があるそうです。
【主な参考記事】
USA Today. Summer ‘snow’ in Philadelphia breaks a confusing 154-year-old record. July 17 2024