近年になって展覧会が開催されるなど、定番にして色褪せないトレンド感もある著名デザイナーズチェア。個性的なシルエットで高い支持を得る2型を紹介する!
※こちらは「GetNavi」2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです。
私が解説します!
スタイリスト 遠藤慎也さん
テレビや雑誌など幅広い媒体で活躍。名作デザイナーズチェアのビンテージをセルフリペアして愛用している。
【その①:ジャン・プルーヴェ】
構造力学に則った合理的なデザインを採用
ヴィトラ
スタンダード
座るときに負担のかかりやすい後脚に幅広のスチールフレームを採用したジャン・プルーヴェの代表作。プライウッドの座面と背もたれは3色、フレームは8色から組み合わせを選べる。
ヴィトラ
スタンダードSP
「スタンダード」の形はそのままに、強化プラスチックを座面とバックレストに採用。脚の塗装は、プラスチック素材に調和するマットな質感に仕上げた。
<ココが愉悦の意匠だ!> 色とフォルムが目を引くが座り心地も抜群!
「プルーヴェの家具のなかではお手ごろ価格で、私も1脚持っています。デザイン重視に見えるフォルムですが、くぼんだシートとラウンドした背もたれは座り心地も優秀」(遠藤さん)
【その②:シャルロット・ペリアン】
アルプスの木造家屋用にデザインされた“搾乳イス”
カッシーナ
メリベル スツール
円形の座面を3枚の板で支えるシンプルなスツール。巨匠シャルロット・ペリアンが羊飼いの搾乳イスに着想を得たもので、木の原始的なフォルムと木目を生かしたデザインに仕上げた。
<ココが愉悦の意匠だ!> 自分仕様に育てたくなる美しいシルエットに脱帽
「自分なりの解釈で様々な場所で使えるため、セルフビンテージを施すのにオススメ。靴を履くときのイスやバッグ置きとしてはもちろん、アートピースとしても見栄えします」(遠藤さん)