おもしろローカル線の旅49 〜〜JR東日本 弥彦線(新潟県)〜〜
新潟県の弥彦駅と東三条駅を結ぶJR弥彦線は、その距離17.4kmと短めの路線である。この路線、前回に紹介した越後線と似た“境遇”を持つ。開業したころには新潟から福島へ県境を越えて走らせる壮大な路線の計画が立てられていた。
そんな弥彦線。現在、残念ながら乗客は少なめ。ところが、弥彦を訪れると、乗らない&行かないのが非常に惜しい、そんな魅力に満ちた路線だった。
【関連記事】
東日本最後の115系の聖地「越後線」−−新潟を走るローカル線10の秘密
【弥彦線の秘密①】弥彦線を開業させた越後鉄道の不可思議さ
弥彦線は起点が弥彦駅で、終点が東三条駅となる。このような基準があり、弥彦駅発の列車が下り列車。東三条駅発の列車が上り列車となる。東三条駅の方が繁華なのにもかかわらず、このあたりちょっと不思議なところでもある。
さてこの弥彦線。越後鉄道という会社が開業させた。いろいろな問題がその後に生じてくる訳ありの鉄道会社だったが、そのあたりは後ほど触れていこう。
まず弥彦線の概要を見ておきたい。
路線と距離 | JR東日本 弥彦線/東三条駅〜弥彦駅17.4km |
開業 | 1916(大正5)年10月16日、越後鉄道により西吉田駅(現・吉田駅)〜弥彦駅間が開業、その後に延伸、1925(大正14)年4月10日、弥彦駅〜一ノ木戸駅(現・東三条駅)間が全通 |
駅数 | 8駅(起終点を含む) |
現在の東三条駅まで開業した翌年(1927年)に、越後長沢駅まで7.9kmの路線を延ばしている。
弥彦線を開業させた越後鉄道という会社は、吉田駅で接続する越後線も造っている。前回の越後線の紹介でもそのあたりについて触れたが、この鉄道会社、不可思議な動きが多く見られる。