おかずを作っているヒマがない、でも冷凍のお惣菜じゃあ物足りない……。そんな人にオススメしたいのが、最新技術を投入したオーブンレンジの高級機。機械まかせで調理できる「時産」機能を持つモデル、調理時間を短縮する「時短」機能を持つモデルがあれば、忙しくても充実した食生活を送ることができますよ。今回は家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、5つのオススメモデルを紹介してもらいましょう！
【教えてくれるのはこの方！】
家電コーディネーター
戸井田園子さん
雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。
【その1】
AIoTクラウド連携で、レンジが料理のアドバイザーに！
シャープ
ヘルシオ AX-XW600
実売価格16万9210円
人気のウォーターオーブン「ヘルシオ」の最新モデル。AIoTクラウドサービス（※）「COCORO KITCHEN」の進化で、「ほうれんそうを蒸す」などの食材と手段を声で伝えると、オススメの調理方法をアドバイスしてくれます。また、独自の過熱水蒸気エンジンにより、たっぷりの蒸気を使い、80℃前後で包み込むように蒸す「低温蒸し青野菜」機能を新たに搭載。シャキシャキとした食感を残して調理できます。1品おかずやパスタなどを手軽に作れる「レンジで1品」機能も時短に役立ちます。
※AIoT……シャープの造語。IoT（モノがインターネットに接続して、相互に情報をやりとりすること）とAI（人工知能）を組み合わせたもの
SPEC●サイズ／質量：W490×H420×D430㎜／約25kg ●庫内容量：30L（2段調理）●定格消費電力：レンジ 1460W/オーブン ・グリル1410W●オーブン温度調節範囲：100～250・300℃/発酵（30・35・40・45℃）●レンジ出力：1000W・600W・500W・200W相当
【戸井田さんのオススメコメント】
温度帯の違う食材が一気に調理できる「まかせて調理」が画期的！
「『水で焼く』でおなじみ、過熱水蒸気（100℃以上に加熱した水蒸気）が最大の武器である『ヘルシオ』の2019年最新モデル。『高密度ドアシールド構造』は、扉を閉じた状態でレンジ庫内に水を入れても、水槽のようになるほどの密閉性が自慢。過熱水蒸気を庫内にしっかり充満させることで、低酸素調理ができ、食品の酸化を抑えて栄養素がキープできます。『あぶり焼き』『低温蒸し野菜』などの調理モードも搭載され、おいしさの追求も忘れていません。
オススメポイントは『まかせて調理』！ 赤外線センサーと温度センサーで食材を精査し、冷凍・冷蔵・常温といった異なる状態の食材でも一気に仕上がります。レシピ要らず・解凍要らず・計量要らずの画期的な調理モードです。温度帯の違う食材を適当に並べて、好みの味付けをして『まかせて調理』ボタンを押すだけで、すべての材料が最適に調理されるからオドロキ！ 私はこのモードしか使わないくらい、ヘビロテしてます。ほったらかし度が高いので、まさに時間を生み出す“時産家電”の代表選手です」（戸井田さん）
【その2】
「とろみセンシング」でエビチリもプリッとトロッと美味しく完成！
パナソニック
ビストロ NE-BS1600
実売価格17万640円
同社スチームオーブンレンジの最上位モデル。耐熱ボウルひとつで料理が完成する「ワンボウルメニュー」が充実しています。高精細64眼スピードセンサーが食材の温度を高速0.1秒センシングで管理しつつ、温度上昇に合わせて5段階のパワーコントロールを行う「とろみセンシング」によって、中華をはじめ、難しいとされるとろみのついた料理も絶妙な仕上がりに。エビチリのえびのプリっと感も従来の約2倍になりました。また、発酵機能が充実し、30 ℃～65 ℃まで最大8時間設定が可能。「ヨーグルト」や「甘酒」といった発酵メニューが気軽に作れます。
SPEC●サイズ／質量：W494×H370×D435㎜／約19.6kg●庫内容量：30L（2段）●定格消費電力：レンジ・オーブン 1400W、グリル 1350W●オーブン温度調節範囲：70～300℃/発酵（30・35・40・45・50・55・60・65℃）●レンジ出力：800・600・500・300・150W（相当）・300Wスチーム
【戸井田さんのオススメコメント】
ワンボウルメニューや「合わせ技セット」など時短機能が充実！
「加熱技術・使い勝手・ソフト提案など全方向にバランス良く開発されていて、誰が使っても不満が少ない完成度の高さがパナソニックらしいところ。マイクロ波、グリル機能といった利便性が高く、時短に役立つ機能にも強みがあります。また、手早く簡単にワンボウルでできる調理メニューも充実。週末に下ごしらえをしておけば、平日はサッと食事の支度ができるという提案は、パナソニックの十八番です。
オススメポイントは『グリル機能』。グリル皿の下面がマイクロ波を吸収して発熱し、フライパンのように食材を加熱。上からのヒーターと合わせて、裏返すことなく両面が加熱されます。短時間でも焦げ目がしっかり付くのは素晴らしい！ また、上段はグリルで焼き物、下段はレンジで煮物ができる『合わせ技セット』は、別々に調理するより調理時間が約25％も短縮可能。こうした時短の追求はさすがです！」（戸井田さん）
【その3】
クックパッドの殿堂入り30レシピがオートでカンタン！
日立
ヘルシーシェフ MRO-W10X
実売価格10万5510円
同社の過熱水蒸気オーブンレンジの最上位モデル。重量センサーが食品の重さを、赤外線センサーが食品の表面温度をはかり、食材の分量に合わせて火加減を自動で調節してくれる「Wスキャン調理」や、「300℃熱風2段オーブン」が人気です。新たにレシピサイト「クックパッド」での殿堂入り30レシピをオートメニューとして採用。手軽に美味しい料理が完成します。「ヘルシーシェフアプリ」を使えば、スマホでレシピの検索、オートメニューの設定が可能。レンジ本体に搭載されていない新しいレシピもアプリで配信予定で、ダウンロードすれば本体に設定できます。
SPEC●サイズ／質量：W497×H375×D442㎜／約18.0kg●庫内容量：30L（2段）●定格消費電力：レンジ 1430W/オーブン 1400W/グリル 1330W●オーブン温度調節範囲：100～250・300℃/発酵（30・35・40・45℃）●レンジ出力：800W・600W・500W・200W・100W相当
【戸井田さんのオススメコメント】
「コネクテッド家電」への仲間入りで献立決めがスマホでカンタン！
「本機はデザインを一新し、スタイリッシュかつシンプルなフェイスで、オシャレ度が格段にアップ。オープンキッチンでも生活感のない空間を演出してくれます。また、クックパッドの殿堂入り30レシピをオートメニューで再現できるうえ、日立が展開する『コネクテッド家電』（※）に加わったことで、献立決めなどがスマホでカンタンにできるようになりました。調理が終わるとスマホに連絡が届く『お知らせ機能』も便利。調理中にキッチンを離れられるため、自分の時間が作れる“時産”につながります！
※コネクテッド家電…インターネットやスマートフォンとデータ送受信する機能を持つ家電製品
オススメポイントは、日立最大の特徴でもあるWセンサーでコントロールする『Wスキャン調理』。調理する食材の分量を変えても自動で加熱量を調整するのが便利です。例えば、ハンバーグなら4人分を3人分に変えたり、1個をレシピより大きくしたりしてもOKとフレキシブルなのが非常にラク。他社のハイエンド機に比べ、価格がやや手ごろなのも魅力です」（戸井田さん）
【その4】
料理好きにオススメの業界最高350℃オーブン、さらにレンジ機能も進化！
東芝
石窯ドーム ER-TD7000
実売価格15万6470円
過熱水蒸気オーブン「石窯ドーム」のフラッグシップモデル。丸みを帯びた天井で熱対流を効率よく起こし、最高温度350℃の高火力で食品を一気に美味しく焼き上げます。新機能「ねらって赤外線センサー」は、食品領域のみを検知して温めることで食品のあたためムラを防ぎます。ボウルに食材と調味料を入れて加熱約1分で完成する「おつまみ1分メニュー」（6レシピ）、「スピード茶わん蒸し」のようなレンジに入れてボタンを押すだけの「スピード低温調理」（3レシピ）も搭載しています。
SPEC●サイズ／質量：W498×H396×D399㎜／約21kg●庫内容量：30L（2段）●定格消費電力：レンジ 1430W/オーブン 1410W/グリル 1100W●オーブン温度調節範囲：100～350℃/発酵（30・35・40・45℃）スチーム発酵（30・35・40・45℃）●レンジ出力：1000W・600W・500W・200W相当・100W相当
【戸井田さんのオススメコメント】
高火力でムラなく焼けるので、料理を楽しみたい人にオススメ！
「オーブン技術に定評がある東芝『石窯ドーム』のプレミアムモデルです。業界最高の350℃オーブンで予熱タイムも短く、トータルの加熱時間が短縮できるのが大きなメリット。庫内の天井面がドーム状になっていて熱風が循環しやすく、途中でオーブン皿を反転させなくても、オーブン皿の中心も端も同じような仕上がりになるのがポイント。料理好きからの支持が高いのもうなずけます。
レンジ加熱や解凍も非常に上手。高精度の8つ目赤外線センサー×128ポイント=1024ヵ所の温度センサーで庫内をきめ細かくセンシング。食品の位置と分量を見極め、より適切にあたためができるように進化しました。食材が固くなりにくく、おいしく仕上がります。
オススメポイントは『お好み温度あたため』。-10℃から90℃まで、設定した温度にあたためができる機能で、カチカチのアイスクリームを食べごろにする、チョコやバターを溶かすなど便利に使えます。我が家では冷凍納豆をちょうどよく解凍するのに、温度設定が重宝しています。もちろん時短・時産にも繋がりますが、東芝の『石窯ドーム』は、どちらかと言えばお料理を楽しみたい人にオススメです」（戸井田さん）
【その5】
ドイツの高級家電メーカーによる、電子レンジ機能付きビルトインオーブン
Miele
H 6400 BM
実売価格42万9840円
ドイツの高級家電メーカー・Miele（ミーレ）社のビルトイン専用の電子レンジ機能付きオーブン。電子レンジはクイックスタート機能を利用した場合、短時間で最大出力レベルに達するので、食べ物や飲み物が短時間で温まります。調理機能、温度、時間を個別に設定する最大20のユーザープログラムが組めるので、いつも作っている料理がワンボタンで調理可能。庫内は「パーフェクトクリーン加工」が施されたステンレス製で、見た目のスタイリッシュさと掃除のしやすさが特徴です。
SPEC●サイズ／質量：W595×H455.5×D565㎜／約43.0kg●庫内容量：43L●定格消費電力：レンジ 1800W/オーブン 2200W●オーブン温度調節範囲：30～250℃●レンジ出力：80-1000W（7段階）
【戸井田さんのオススメコメント】
作る頻度の高い料理を登録しておくと時短になる！
「最後は本格的なビルトインタイプをご紹介。ドイツの高級メーカーMieleの電子レンジ機能付きオーブンです。庫内はステンレス製になっていて、見るからに高級感漂う仕上げ。プロっぽい仕様で、テンションが上がります。最大61以上の自動プログラムを搭載。また、調理がうまくいったときに調理機能、温度、期間を個別に最大20種類プログラム登録しておける機能も便利です。作る頻度の高い料理を登録しておくと時短になりますよ！
ちょっと面白いなと思ったのが『ポップコーンボタン』。これは電子レンジ用100gのポップコーンに対して最適化されたプログラムとのこと。『ドイツ人はそんなにポップコーンが好きなの？』と思わずつっこみました（笑）。ポップコーン大好きな方、試してみませんか？」（戸井田さん）