アップルの次期12.9インチiPad Proは有機ELディスプレイを搭載すると噂されるなか、逆に単なる液晶ディスプレイに戻るとの噂が報じられています。
台湾の電子業界誌DigiTimesによると、次期12.9インチiPad Proと新型iPad Airの両方がミニLED画面ではなく、従来の液晶ディスプレイを採用すると明らかになったとのことです。
ここ数年、12.9インチiPad ProにはミニLED画面、つまり「微小なミニLEDをバックライトにした液晶画面」(Liquid Retina XDR)が採用されてきました。それが通常のLEDバックライトを使った、11インチiPad Proと同じ液晶ディスプレイ(Liquid Retina)になるというわけです。
なぜ、逆戻りさせるのか。それはLEDバックライトを使うことによる製造コストの高さが「より広い業界への採用にとってハードル」となっているため。従来のバックライト技術に軸足を戻すのは「拡張性や市場への浸透」に重点を置くことを目指している可能性があると主張しています。
こうした部品の変更の結果、新型12.9インチiPad Proの量産は当初の「(2023年)11月初め」から「遅ければ2024年初め」に延期される可能性があるとのことです。
しかし、今回の報道はこれまでの噂話と矛盾している印象もあります。1つには、次期iPad ProにサムスンとLGディスプレイが有機ELパネルを供給すると何度も報じられてきたこと。他ならぬDigiTimesも「ハイブリッド有機ELディスプレイ」が搭載され、より薄くて軽くなると伝えたことがあります。
また、DigiTimesは数日前に「12.9インチの大型iPad Airが近日発売予定」と報じたばかりです。こちらはミニLED画面を搭載していないとのことで、DigiTimesが12.9インチiPad Proと混同している可能性もありそうです。