FCNTは、Androidスマートフォンの新機種「arrows We2」と「arrows We2 Plus」を発表しました。8月中旬に発売します。arrows We2はNTTドコモとau、UQ mobileが、arrows We2 PlusはNTTドコモが取り扱います。MVNOや量販店での取り扱いも予定しているそうです。
Androidで一番売れた「arrows We」の後継機
初代arrows Weは2021年12月発売で、つい最近まで販売していた入門モデルです。2万円弱で手に入るお手頃さから、初めてスマホを手に取る人が多く選ぶ機種となり、Androidスマホとしては国内最多の280万台を出荷するベストセラーモデルとなりました。
arrows We2はそんなarrows Weを継ぐエントリークラスのスマートフォンです。販売価格は初代arrows Weと同じくらいの価格帯を想定します。つまり一括価格で2万円前後、MNPでの購入なら0円で買える価格水準となるでしょう。
2年半かかってのモデルリニューアルということで、性能は大幅に向上しています。まず、画面サイズは6.1インチにサイズアップしました。チップセットはMediaTek製のDimensity 7025を搭載し、初代arrows We比でCPU性能は30%アップ、GPU性能は18%アップとなっています。
このスマホならではの特徴は、頑丈さです。1.5mの高さから落としても画面が割れず、防水性能にも影響がでないように、独自基準での落下試験を実施しています。
タフネスさでは、MIL規格で23項目の耐久試験を実施。サウナのような高温環境や、雪山のような極寒の環境で動かしてみたり、激しい水流を当ててみたりして耐久性を確認しています。さらに、ハンドソープで手洗いできることも、耐久試験を通して確認。まさに、お風呂でも安心して使えるスマホとなっています。
操作では「Exlider」(エクスライダー)というユニークな機能があります。これは右側面にある指紋センサーを、マウスのホイールのようになぞって、画面のスクロール操作ができるというもの。画面上の拡大も最大5倍まで対応します。
Exliderなら、画面をタップせずにページ送りできるので、広告を誤って触ってしまうことはありません。筆者としては「あらゆるスマホにもついていてほしい」と思ってしまう便利な機能です。
カメラはデュアルカメラで、広角5010万画素、マクロ190万画素という構成。流行のクアッドピクセル技術を取り入れていて、暗い場所では4画素を大きな1画素として扱い、解像感が高くノイズが少ない写真を撮影できます。
ホーム画面は、シニア向けのシンプルモードや、子ども向けのジュニアモードを搭載。初めての1台を意識した構成になっています。また通話対策では、迷惑な電話番号を保存する「迷惑電話対策機能」や、詐欺に使われる言葉を警告する「還付金詐欺警告機能」なども備えています。
なんとハイスペ、2台目持ちに選びやすいarrows We2 Plus
arrows We2 Plusは、同じarrows Weシリーズとくくるには驚きのハイスペックになっています。4年前のハイエンドモデルから買い替えても違和感なく使える性能です。
チップセットはSnapdragon 7s Gen 2を搭載。メモリーは8GBで、仮想メモリー機能によって16GB相当に拡張可能で、arrowsとしては最大級のメモリー容量になっています。
ディスプレイは144Hz駆動もサポートしており、Exlider機能でスクロールしたときの動きもぬるぬると表示されます。
メインカメラはクアッドピクセル対応の5010万画素で、静止画で光学式手ブレ補正(OIS)が利用できます。つまり夜景などでブレを抑えて撮影できます。
厚さ8mmとスタイリッシュな見た目ながらタフネスさにも妥協はありません。1.5mからの落下試験やMIL規格での23項目の試験、ハンドソープでの洗浄も対応しています。
バッテリーは5000mAhの容量を搭載したうえ、Qnovo社の長寿命技術によって、4年後も劣化を抑えて使えるとしています。OSバージョンアップは最大3回、セキュリティアップデートは4年保証をうたいます。
arrows We2 Plusならではの機能としては、「自律神経のチェック機能」を備えています。自律神経の状態を正確に計測。日々のストレスに耐えられる状況なのかを図る目安とすることができます。
医療機器ではありませんが、心電図を使って計測する精度で測定できるように、計測精度には工夫を凝らしたとしています。計測は背面の脈拍センサーに指を2分間ほど当てる必要があるため、食事の後や就寝前などに時間をかけて計る使い方になるでしょう。
専用のアプリでは、自律神経を改善させるためにどのような活動をすれば良いか、アドバイスする機能もあります。
らくらくスマホや、折りたたみスマホも投入も視野に
FCNTは2023年5月末に経営破たんを経ており、10月に中国Lenovo社の子会社となっています。新生FCNTとして初となる製品発表会では、今後の製品投入の方向性について紹介されました。
FCNTがこれまで重視していた、人に寄り添う技術の使い方は変えずに続けて行くと表明。実際に今回発表されたarrows We2シリーズも、良い意味でFCNTらしい、着眼点のユニークな製品となっています。
製品開発では「シニア向け」「ヘルスケア」「サステナビリティ」の3つの軸を重視するとしています。シニア向けのらくらくスマホや、再生素材を多用した「arrows N」の新型を今後発表すると予告しました。新製品のうちいずれかの機種は2024年内に発表される見込みです。
また、ハイエンドモデルの投入についても言及。FCNTとしては2020年の「arrows 5G」を最後にハイエンドモデルは途絶えていますが今後、標準型と折りたたみ型のハイエンドモデルの投入を計画しているそうです。
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