OpenAIのサム・アルトマンCEOは、共同設立したスタートアップのWorldcoinの新たな社名を明かすとともに、虹彩認証デバイス「Orb(オーブ)」を発表しました。
同社は「World」と改名し、新製品のOrbを使って本人確認サービスを展開する予定とのこと。AIによるディープフェイクが人間をより巧妙に模倣するようになるにつれ、こうした認証技術はますます重要になると述べています。
もともとWorldcoinは暗号通貨の提供を目的とする企業でしたが、社名から「Coin(コイン)」をなくすことで、認証技術に軸足を移したかっこうです。
共同創業者兼CEOのアレックス・ブラニア氏は、「Deep Face」という認証サービスを提供し、そのために最新の生体認証デバイスのOrbを使うと述べています。
このOrbは目をスキャンし、虹彩(瞳孔の周りにあるドーナツ状の模様。人により異なる)によって識別する仕組み。最新モデルはNvidia製の「Jetson」チップセットを内蔵すると言います。
リアルタイムの認証ニーズに応えるために、Orbは自宅に配送するそう。デバイスの最高責任者のリッチ・ヘリー氏は、ピザを注文するのと同じ感覚になると説明しています。
アルトマン氏は他にもさまざまなプロジェクトに関わっており、4月には元アップルのデザイン最高責任者ジョニー・アイヴ氏と「AIを搭載したパーソナルデバイスのデザイン」において提携したと報じられていました。その続報は、9月にも伝えられています。