衣替えの季節が近づいてきました。冬の間に着たお気に入りのニットやコートの“毛玉”が気になっている人も多いのではないでしょうか。webで検索すれば、食器用スポンジやカミソリを使った“毛玉取りの裏技”が多く紹介されています。しかし、これらは一歩間違えれば大切な衣類に穴を開けたり、生地を傷めるリスクとも隣り合わせ。毛玉取り専用に設計された“専用機”を使うほうが、衣類へのダメージを最小限に抑えられるうえ、結局は時短になります。
そんな中、マクセルイズミの毛玉取り器の人気シリーズ「毛玉とるとる」から、“Pro”モデルが登場。マクセル公式オンラインショップ価格6480円の「とるとる Pro」(KC-NW825)と、3980円の「とるとる Basic」(KC-NR525)の違いはどこにあるのか。両機を実際に使い比べて実力をチェックしました。

目次
Proモデルはデリケートなストッキングの毛玉取りまで可能に
直販価格で2000円以上の差がある両モデルですが、カット性能に大きな違いはありません。両者最大の違いはProモデルにのみ付属する「デリケート外刃」にあります。
そもそも、毛玉取り器は高速回転する「内刃」と、衣類に触れる「外刃」の2種類の刃で構成されています。外刃は穴の開いたメッシュ状の金属板で、この穴から飛び込んできた毛玉だけを、内刃がジョリジョリと刈り取っていく仕組みなのです。

一般的な毛玉取り器の外刃は、大きめな毛玉もケアできるようにメッシュの隙間が1~2mmほどあります。ただし、外刃の穴を大きくすると、衣服の柔らかく薄い生地が穴に入り込んでしまい、内刃が生地ごとバッサリ切ってしまう……つまり“穴あき”のリスクもありました。そこで、Proモデルは穴のサイズを極限まで小さく設計した「デリケート外刃」を付属。なんと、伝線しやすいストッキングの毛玉まで取れるようになったのです。

そのほかの大きな違いはデザイン。Basicモデルが箱型の本体に対し、Proモデルはしっかりしたハンドルあり、コートなどの大物をケアしても手が疲れにくい形状となっています。その分、本体サイズはProがW62×H145×D92mm、BasicがW61×H123×D68mmと、意外に大きな差があります。


もう一つ重要な違いが電源。両モデルともにUSB-Cポートから本体を充電するのですが、Basicが充電式のみなのに対して、Proは充電式と交流式の2WAYタイプ。Basicは充電ケーブルを挿した状態では使用できませんが、Proは充電しながら使用が可能なので、出かける前に急いでケアしたいときに充電が切れていても安心です。

毛玉を取るだけじゃない!まるで新品のような質感と見た目に!
では、実際にProモデルを使用してその実力をチェックしていきます。ちなみに、毛玉とるとるシリーズは、両モデルともに外刃と服との間に隙間を作る「ふわふわリング(Long/Short)」とよばれるスペーサーも用意。このスペーサーを装着することで毛足の長い生地も傷めずケアすることが可能です。ただし、今回は実力をダイレクトに確かめるため、あえて直接スタンダード外刃を使って毛玉取りを行いました。


まずは、毛玉が目立ち始めたセーターをケアします。Proモデルを円を描くように軽く滑らせると次々と毛玉が消えていきます。マクセルイズミといえば電動シェーバーのトップメーカーでもあるだけに、その切れ味はかなり優秀。嬉しいのがその仕上がりで、単に毛玉がなくなっただけでなく、荒れていたセーター表面の繊維が均一に整えられ、まるで新品のような滑らかな質感が戻りました。



続いて試したのは、5年ほど冬の作業着として愛用している薄ピンクのフリース。明るい色のフリース素材は長く着るうちに全体的に“くすんだ”印象になりがち。このくすみはいくら洗っても落ちず、経年とともになんとなく薄汚れた印象になります。これが、スタンダード外刃で全体的に撫でるようにケアすると、洗っても落ちない繊維に絡んだホコリなどがとれてサッパリとした見た目になりました。

ストッキングが破れない!? 拡大比較で見えるデリケート外刃の真価
いよいよPro機の目玉である「デリケート外刃」を試します。まずは、一般的な毛玉取り器では通常ケアできないストッキング。今回、スタンダード外刃とデリケート外刃、それぞれでストッキングのケアをしたところ、スタンダード外刃ではすぐに穴が開き、デリケート外刃ではグイグイ力をいれてもまったく破れることがありませんでした。薄手のカラータイツなどを利用している人には嬉しい結果です。


次に、デリケートなニットの代名詞とも言えるハイゲージ(細い糸)のカシミヤセーターでも試してみます。カシミヤは「繊維の宝石」ともよばれるくらい産毛量が少なく高価。このため「カシミヤだけは絶対傷めたくない」と感じている人も多いのではないでしょうか? そこで、デリケート外刃、スタンダード外刃、カミソリでニット表面をケアし、繊維の状態を確認します。

3つの方法でケアしたところ、見た目にはとくに違いは見られませんでした。ただし、セーターを拡大してみると、繊維表面の状態にはかなりの差があります。3つの方法のなかで、繊維に負担をかけていないのはやはりデリケード外刃を使用したケア。毛玉取りは季節ごとに何度も繰り返すケアなので、長持ちさせたいデリケートな衣類は、できるだけデリケート外刃を使った方が良さそうです。




ただし、なんでもかんでもデリケート外刃が良いわけではありません。デリケート外刃はメッシュが細かいため、フリースなどにできるような小さな毛玉には対応できますが、アクリル繊維などの大きめの毛玉はとれませんでした。大きな毛玉かつ生地を傷めたくない場合はふわふわリングを併用するなど、ケアしたい衣類の状態などにより、使用する外刃や付属品などを使い分ける必要がありそうです。
2500円の差は“安心”と“使いやすさ”への投資
毛玉取り器のトップブランドだけに、今回試用した両モデルとも基本のカット性能は共通して優秀。このため、どちらのモデルを購入するかは、何を優先するかで正解が分かれそうです。“安心感”と“使いやすさ”を重視するなら、やはりプロモデル。ストッキングさえ守れるデリケート外刃と、大量の衣類をケアしても疲れないハンドル付きの本体形状、そして充電切れを気にせず使える電源方式。お気に入りの服を長く大切にしたい人、定期的に衣類をケアする人には2500円の差額を払う価値は十分にあるはず。
一方で、ベーシックモデルは圧倒的な“コスパ”の良さと“コンパクトさ”に強み。カット性能そのものはプロ譲りで、収納に場所を取らず普段着をサッと手軽にケアできます。
いずれにせよ、使用感がでてきた一着が新品のようによみがえる快感は、どちらのモデルを選んでも損はありません。今までカミソリや手で無理矢理毛玉をむしっていたなら、時短と衣類の傷み防止のためにも一度本製品のような信頼できる毛玉取り器を体験してほしいと思います。
毛玉とるとる Pro(KC-NW825)
公式オンラインショップ価格:6480円
電源:充電・交流式(USB DC5V)
充電時間:約8時間
消費電力:7W
使用可能時間:約38分(満充電時)
サイズ/質量:W62×H145×D92mm(スタンド除く)/約197g(外刃・内刃セット、ふわふわリング装着時、スタンド除く)
毛玉とるとる Basic 充電式(KC-NR525)
公式オンラインショップ価格:3980円
電源:充電式(USB DC5V)
充電時間:約8時間
使用可能時間:約38分(満充電時)
サイズ/質量:W61×H123×D68mm(スタンド除く)/約180g(外刃・内刃セット、ふわふわリング装着時、スタンド除く)