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2018/9/17 17:30

ソニー、ニコン、そして――キヤノン「EOS R」の登場で「フルサイズミラーレスカメラ」はどうなる?

ソニー、ニコン、そしてキヤノン――フルサイズミラーレスカメラ市場はどうなる?

キヤノン EOS Rの登場で国内主要3社がフルサイズミラーレスカメラで競争するという状況になりました。ユーザーにとっては選択肢が増えてカメラを選ぶ楽しみが増したわけですが、実際のところ、どのカメラを選べばいいかは悩ましい問題でもあります。

 

まず、このジャンルで先行するソニーは交換レンズが豊富で、ボディもスタンダードといえる「α7Ⅲ」、高画素な「α7RⅢ」、高感度な「α7SⅡ」、高速連写仕様の「α9」が揃い、従来モデルも併売しているので、必要な性能や予算に応じた選択ができるというメリットがあります。

 

ニコン Zシリーズは、高画素機のZ 7と高速連写機のZ 6を用意。専用レンズは現状では数が少ないものの、超大口径の高画質レンズが使えるメリットがあります。

 

キヤノンはボディこそ1機種ですが、ニコン同様に超大口径レンズがラインナップされている点がメリット。20万円台半ばでバランスに優れたボディが使えると考えるとお買い得に思えます(その点は、ニコン Z 6も20万円台で購入できて魅力的です)。

 

また、ニコンとキヤノンに関しては、モーター内蔵タイプであれば、従来の一眼レフ用レンズをアダプターを介して専用レンズ同様の使用感で使えるというのもメリットの1つです(ソニーもAマウントレンズが使えますが、AFについてはトランスルーセントミラー方式になります)。

↑11月下旬発売予定のニコン Z 6。有効2450万画素で約12コマ/秒の連写が可能です。操作性などは上位機種のZ7同様で、重さも675g(バッテリー、カード含む)と小型・軽量。参考価格は27万2700円(ボディ)とフルサイズミラーレスとしては比較的低価格。ただ、記録媒体が高価なXQDカードのみとなっている点が費用面でやや気がかり。アダプター併用で多くのFマウントレンズも使用可能な点は同社の一眼レフユーザにとってうれしいところ

 

ソニー α7Ⅲ。画素数は有効約2420万画素で約10コマ/秒の連写が可能。実売価格が23万3000円と最新のフルサイズミラーレスカメラとしては低価格。本機に限らず、α7シリーズは3世代目と熟成が進んでおり、カメラのレスポンスや操作性などがかなりこなれてきているのも魅力です

 

ニコンとキヤノンはレンズ性能を追求している一方で、最初のラインナップが高価なレンズ中心となっており、高画質かつ手ごろな価格の普及タイプレンズの登場が期待されます。これはソニーも同様ですが、Eマウントレンズは、すでに低廉なサードパーティー製レンズが登場しつつあります。

↑タムロン 28-75mm F2.8 Di III RXD(Model A036)。ソニーEマウントの大口径標準ズーム。高い解像力と柔らかなボケ描写を両立した高性能レンズながら、実売で9万4500円と購入しやすい価格も魅力。ニコンZマウント用やキヤノンRFマウント用の登場も期待したい1本です

 

このように各社特徴がありますが、共通しているのは、静止画だけでなく、本格的な4K動画撮影機能なども盛り込むなど、将来性の高いモデルを投入している点。今後を見越してこれからフルサイズカメラを買うなら、ミラーレスカメラが有力な選択肢になるでしょう。

 

将来的にミラーレスカメラの性能や機能は、まだまだ伸びてくるはずです。既存の一眼レフユーザーならまずはサブカメラとして、新規ユーザーなら使いやすいフルサイズ・エントリーとして、各社の20万円台のフルサイズミラーレスカメラ(ソニー α7Ⅲ、ニコン Z 6、キヤノン EOS R)を検討してみてはいかがでしょうか?

 

協力:楽天市場

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