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2018/11/14 19:40

あの人のお気に入りアイテムは!? 2018年の「オーディオ&デジタル」から識者が‟マイベスト”を推薦

オーディオ・ビジュアル分野の製品は、日々新しい機能を備えたものが登場してきており、なにを選べばいいのかわからないことも少なくありません。ここでは、これらのジャンルに精通したライターや評論家などの識者に、自ら愛用するアイテムを紹介してもらいました。ぜひ、セレクトの参考にしてみてください。

 

【その1】解像度は4Kの4倍相当に!価格は驚異だが映像はそれ以上

【プロジェクター】

JVC
DLA-V9R

216万円

1画素を斜めに0.5画素ずらすことで解像度を2倍にする同社の独自技術「“e-shift”テクノロジー」採用のハイエンド機。4KやフルHDの映像を、8K相当に変換して表示する。緻密で臨場感のある、現実に近い映像を堪能できます。

 

↑0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスを搭載。画素ピッチ3.8μmを実現し、約880万画素の高精細表示が可能に

 

↑大口径100mm16群18枚オールガラス&オールアルミ鏡筒レンズを採用。画面の隅々まで、8K相当の解像度を再現できます

 

【推薦人】

デジタル・メディア評論家/麻倉怜士さん

雑誌や書籍でAV機器を中心に評論を執筆するほか、大学講師を務めるなど多方面で活躍。日本画質学会の副会長を務めています。

「いわゆる “疑似8K”を楽しめるユニークなプロジェクター。厳密には8K解像度ではないですが、普通の4Kプロジェクターで同じコンテンツを表示すると、質感の違いがはっきりわかります。

本機の映像はまず、解像感とコントラストが高い。かといってわざとらしさはなく、あくまで自然な描写。立体的で、細かいところまでいきいきと表現されており、内に秘めたエネルギーが感じられます。これまでに体験したことのないリアリティがあり、ある意味で肉眼視を超えた画質といえます。

ハイエンド機にしてはコンパクトサイズ(W500×H234×D518mm)で、作動音が静かなところも気に入っています」

 

【その2】いま買うなら4Kチューナーは必須! Netflix視聴も捗る

【4K有機ELテレビ】

東芝
レグザ 55X920

実売価格40万6160円

12月にスタートする新4K衛星放送対応のBS/110度CS 4Kチューナーを内蔵した55V型モデル。自社開発の「レグザエンジンEvolution PRO」を搭載し、高いピーク輝度と濃密な黒によるハイコントラストな映像を描写します。

 

↑有機EL用にチューニングされた「レグザエンジンEvolution PRO」。パネルのポテンシャルを最大限引き出します

 

【推薦人】

AVライター/鳥居一豊さん

専門誌やウェブで執筆。UHD BDやスカパー!、ネット動画など多彩な4Kコンテンツを日々楽しんでいます。

「有機ELパネル自体は他社と同じものですが、パネルの“使いこなし”が秀逸。4Kコンテンツ特有のノイズを抑え、速い動きのシーンでも解像感が落ちることなく、不自然さのない緻密な映像を実現できます。Netflixなどのネットコンテンツは、転送レートが変動するため画質の劣化が起こりがちですが、本機は低レート時も健闘。4Kの精細感を維持しながら、スムーズで見やすい映像に仕上げてくれます」

 

【その3】録画後に見るものを考える——テレビライフが180度変わる!

【BDレコーダー】

パナソニック
ディーガ DMR-UBX7050

実売価格23万2200

最大10ch×28日間の自動録画に対応。自動録画したドラマやアニメを一定期間消去されないよう「おとりおき」する機能も便利です。「おうちクラウド」では、スマホによる番組録画/再生、写真や動画の管理、音楽再生などが行えます。

 

↑11チューナー・7TB HDDを駆使して全録が可能。HDD容量がいっぱいになると、自動で古い番組から上書き消去されます

 

【推薦人】

AVライター/雄大さん

ロック系音楽誌、モノ系情報誌・ウェブサイトの編集者を経てフリーに。全録レコーダーを長く愛用しています。

「録画するか迷う新番組もとりあえず録っておき、継続して見るかはあとで考える——。そんな気楽さが、全録レコーダーの魅力です。なかでも本機は、チャンネル録画(全録)の設定を細かくカスタムできるのがポイント。たとえば、あまり興味のない番組は録画画質を下げて、HDDの浪費を抑えるといった使い方ができます。音声検索機能を使って、録画番組から任意の人物・商品・イベントなどを一括でチェックできるのが超便利」

 

【その4】ニュースやドラマ視聴でも違いは歴然! 「シネマモード」は完全プロ仕様

 

 

【4K有機ELテレビ】

パナソニック
ビエラ TH-55FZ950

実売価格32万3870円

映画の制作現場などでプロに高く評価され、スタジオモニターとして多く使われている高画質モデル。シーンの明るさに応じて補正量を変化させる「ダイナミック 3D-LUT」により、特に明るいシーンでの色・階調表現が大きく進化しました。

 

↑好みのVODサービスなどを登録しておけば、直感的に素早く呼び出せます。使い勝手も抜群です

 

↑黒が締まり、月や海面の輝きも再現します。新しい有機ELパネル+独自の制御技術によるものです

【推薦人】

AV評論家/藤原陽祐さん

新聞記者、専門誌の編集者を経て独立。幅広いメディアで活躍中。有機ELビエラは前モデルのEZ950から愛用しています。

「前モデルのEZ950も完成度は高かったですが、本機では画質がさらに進化。上位モデルFZ1000と共通のブラックフィルターを採用したことで、明るい部屋でも締まった黒を再現できるようになりました。ニュースやドラマなどのテレビ放送を見ると、中間調の明るさが増し、暗部の階調や色再現性も向上しているのがわかります。部屋の照明を落とし、映像メニューから『シネマモード』を選んで映画に浸るのもオススメ。

チャンネル切り替えなど操作時の反応は総じて素早く、使い勝手も良好。スタンドは素っ気なく見える反面、主張しないのが魅力。狭いスペースにも設置できます」

 

【その5】カーナビはアプリで対応! 車内でAmazonプライム・ビデオが見られます♪

【カーAVシステム】

ケンウッド
DPV-7000

実売価格6万9120円

Apple CarPlayとAndroid Auto対応のカーAVシステム。スマホを接続すれば、通話や音楽再生が楽しめ、マップアプリをカーナビ代わりに利用できる。USBやHDMI端子、DVDスロットに加えて、地デジチューナーも搭載する。

 

【推薦人】

AVライター/会田 肇さん

AV機器とクルマの業界動向に明るい。国内外を問わず精力的に取材へ赴き、最新情報をいち早く網羅しています。

「HDMI入力端子を備えるため、Amazon Fire TV StickやGoogle Chromecastなどのデバイスを接続して、多彩なネット動画を視聴可能。また、ワイヤード/ワイヤレスでのハイレゾ再生に対応し、まさに“全部入り”のカーAVシステムです。さらに各種スマホで快適に操作できて、6万円台はかなりお買い得と言えます」

 

【その6】この音質は“超スマスピ”級!低音はヘタなコンポより迫力アリ

【スマートスピーカー】

オンキヨー
VC-GX30

実売価格1万9950円

Googleアシスタントに対応するスマートスピーカー。ニュースや天気など各種情報の確認や、音楽のストリーミング再生などを、音声操作だけで行えます。独自設計のスピーカーユニットや、高出力のスイッチングアンプを搭載し、音質を強化しました。

 

↑天面に再生/一時停止やBluetooth接続、マイクオフ、音量調節の操作ボタンを備えます。マイクは左右両側に2基搭載

 

【推薦人】

ITライター/鈴木朋子さん

ソフトウエア開発企業でSE業務を経てフリーに。SNSやモバイル機器、オーディオなどのわかりやすい記事に定評があります。

「多くのスマスピが円筒型で軽めの音質であるのに対して、本機はトラディショナルな箱型の木製筐体。さすがオーディオメーカーという本格サウンドで、特に低音がしっかり響く。SpotifyでロックやEDMを聴いても違和感がありません。Googleアシスタントは声で話者を識別でき、家族で使ってもプライバシーが守られるのもGOOD」

 

【その7】極小画面でもスマホライクに操作可能!丁寧な音作りはウォークマンを凌ぐ

【携帯音楽プレーヤー】

SHANLING
M0

実売価格1万5800円

手のひらに収まるサイズを実現した、世界最小クラスのハイレゾプレーヤー。DSD5.6MHz、PCM384kHz/32bitの再生に対応します。1.54インチのLG製タッチスクリーンを搭載し、操作性も良好です。バッテリー連続再生は約15時間。

 

↑充電用USB端子と3.5mmステレオミニ端子を搭載。本体にメモリは内蔵せず、microSDカードスロットを1基備えています

 

↑モノトーンからビビッドなカラーまで5色をラインナップ。老若男女が使えるシンプルなデザインです

 

↑Bluetoothレシーバー機能を搭載。スマホから本機へワイヤレス転送された音楽を、高音質化して再生します

 

【推薦人】

AVライター/野村ケンジさん

いま市場に出ているポータブルオーディオ機器のほとんどを試聴済み。コラボ製品のプロデュースなども手がけています。

「最も驚いた点は、こんなに小さい画面なのに、タッチパネルの操作性が抜群に良いこと。UIもよく工夫されていて、直感的にサクサクと使えるのが魅力です。

音質も、ちゃんとハイレゾ品質。同じエントリー機で比較すると、ソニーのウォークマン Aシリーズが元気なサウンドなのに対して、「丁寧な音作り」が光ります。細かいニュアンスもしっかり表現できます。

ウォークマンでも採用された、Bluetoothレシーバー機能も便利。ストリーミングミュージックも高音質化でき、イマドキのニーズに合った機能といえます。

これで1万円台はかなり格安。久しぶりに自信を持ってオススメできるエントリーモデルです」

 

【その8】耳をふさがない&音声アシスタント対応で“ながら聴き”イヤホンの決定版に!

 

【完全ワイヤレスイヤホン】

ソニーモバイルコミュニケーションズ
Xperia Ear Duo

実売価格2万5050円

環境音と再生中の音楽がブレンドされる「デュアルリスニング」を実現。独自の音導管設計により、耳をふさがない構造でも音漏れを低減します。音声やヘッドジェスチャーの操作で、通話の発着信や音楽再生などが行えます。

 

↑様々な耳の形状にフィットする下掛けスタイルを採用。耳への負担が小さく、長時間のリスニングでも快適です

 

【推薦人】

オーディオライター/山本 敦さん

新製品や新技術はまず試してみるのが信条。本機を使用するうち、慣れなかったハンズフリー通話ができる体質に。

「家事をしたり、自然に人と会話したりできる“ながら聴き”イヤホン。屋外で十分に聴ける音質で、外音も聴こえるため着けたままでも苦になりません。Androidスマホなら、LINEメッセージのハンズフリー送受信&音声読み上げに対応するのも便利です」

 

【その9】フィット感がズバ抜けて高いのでジムトレーニングの必須アイテム

【完全ワイヤレスイヤホン】

Anker
Zolo Liberty

実売価格8890円

グラフェンドライバーを採用し、広い帯域でクリアなサウンドを実現。同社が誇る最先端のリチウムイオンバッテリーと電力制御システムにより、イヤホンだけで最大3.5時間、ケース使用で24時間以上の連続再生に対応します。

 

 

↑独自のGripFitテクノロジーでフィット感を追求。ゆっくり回転させながら耳に収めることでしっかり固定できます

 

【推薦人】

e☆イヤホン秋葉原店店長/ばらまつさん

ジムでの有酸素運動を愛します。完全ワイヤレスイヤホンはいくつか所有し、シーンに合わせて使い分けています。

「ほかの完全ワイヤレスイヤホンと比べても、フィット感がズバ抜けて高い! IPX5相当の防水性能も備えているため、ジムでランニングやウエートトレーニングをする際は、もはや必須。目の前のトレーニングに集中できるのが良い。音質傾向は、女性ボーカルの楽曲や、クラブミュージックなどに適しています」

 

みなさんそれぞれにお気に入りの理由があるようですね。ぜひ店頭などで今回紹介したアイテムをチェックしてみて下さい。