その道の専門家が気に入って愛用しているモノは、必ず良いモノに違いない――ということで、本稿ではプロのカメラマンが私的に愛用しているカメラを紹介! 使い倒しているからこそ実感している良さを、余すことなく伝えます。交換レンズも紹介しているので、参考にしてみてください!
【その1】片手でも持てる小型軽量ボディは散歩がてらのスナップに超便利!
ソニー
α7Ⅲ
実売価格24万5460円(本体のみ)、26万9870円(レンズキット)
フルサイズα7シリーズのなかで、スタンダード機にあたるモデル。有効2420万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載するほか、693点の位相差AFや10コマ連写、ボディ内手ブレ補正など高スペックを小型ボディに凝縮しました。
【推薦人】
カメラマン・永山昌克さん
写真スタジオを経てフリーに転身。写真や動画撮影のほか、カメラ誌やウェブ媒体での執筆も多数行います。
「α7Ⅲの気に入った点は、フルサイズ機では抜きん出た機動力の高さだ。普段は小型軽量の単焦点レンズと組み合わせて持ち歩いているが、取り回しがとても快適で散歩がてらのスナップ用途に重宝している。性能面では、暗所や動体撮影でもスムーズに合焦するAFや、最高10コマ/秒の高速連写、シリーズ最長のバッテリー持久力などが優れている。
画質については、15ストップというダイナミックレンジの広さが魅力だ。明暗差の大きなシーンでも、白とびや黒つぶれを最小限に防げる。注意点は、高解像である反面、シーンによってはモアレが生じる場合があること。また操作性も完璧とはいえないが、トータルとしての満足度はとても高い」(永山さん)
<私たちも太鼓判!>
カメラマン・吉森信哉さん
とにかくカメラが大好き。カメラやレンズのインプレなどで活躍するほか、撮影テクニック解説にも定評があります。
「リーズナブルなフルサイズミラーレスが欲しくて購入したが、スタンダード機らしからぬ基本性能の高さに感心した。ミラーレスはバッテリーの減りが早く予備は必須だが、α7Ⅲは大容量で心強い。購入以来メイン機として活躍中」(吉森さん)
カメラマン・鹿野貴司さん
芸術系の大学や高校で非常勤講師を務めるほか、カメラ誌などの執筆も行っています。写真集出版や写真展開催も多数。
「補正効果5.0段のボディ内手ブレ補正やダブルカードスロットの搭載がうれしい。5年前にフルサイズのミラーレスを製品化したソニーには、やはりアドバンテージを感じる。交換レンズも豊富で、誰にでも安心して勧めらる」(鹿野さん)
【その2】3000㎜レンズなら画面から月がはみ出るくらい大きく写せます!
ニコン
COOLPIX P1000
実売価格12万9660円
2000㎜という超望遠が話題になった2015年発売のCOOLPIX P900の後継機。35㎜フルサイズ換算で24〜3000㎜という驚異のズーム比を誇ります。新たに4K動画に対応し、RAW画像の記録も可能になっています。質量は約1415g。
【推薦人】
カメラマン・青柳敏史さん
2001年にフォトグラファーとして独立。天体写真を主軸とし、雑誌での撮影や執筆など多方面で活動中。
「天体望遠鏡などを使わないと実現できない3000㎜という焦点距離を、補正効果5段分の強力な手ブレ補正のおかげで手持ちでも撮影を楽しむことができる。3000㎜だと月が画面から少しはみ出るくらいの大きさで撮影可能。広角端も24㎜からなので多くのシーンに使えるが、ボディはかなり大きく、気軽な撮影にはやや不向き」(青柳さん)
【その3】簡単に使えて立体感も格別!これぞVR時代の3Dカメラ
レノボ
Mirage Camera with Daydream
実売価格3万5550円
前方180度を写せるアプリ「VR180」を使用して撮影するカメラ。2つのレンズで左右180度、上下180度を捉え、3D撮影ができます。モニター非搭載ですが、スマホとWi-Fi接続することで画像確認や各種設定が可能。
【推薦人】
ライター/カメラマン・河野弘道さん
シーンに応じて一眼、コンデジ、スマホを併用。雑誌や書籍、広告、ウェブなど幅広く、撮影、執筆、編集を行います。
「360度カメラで撮影すると手や撮影者が写り込むため気をつかうが、本機はGoogleのアプリ『VR180』を使用しているので、視野の後ろ側180度は写らずに気軽に撮れるのが◎。3D撮影が可能で、VRヘッドセットで見る際の立体感は格別だ。画質は静止画だと多少不満が残るものの、4K動画カメラとしては十分満足できる」(河野さん)