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2020/4/9 18:00

「U3万円」の交換レンズでここまで撮れる! 高コスパな一眼レンズ「7Artisans」を試してみた

三脚を立てて最新マクロレンズと比較してみた

せっかくなので仕事で使っているマイクロフォーサーズマウントの「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」をOLYMPUS「OM-D E-M1MK2」に装着して同じ被写体を撮影してみました。こちらのレンズは最大撮影倍率2.5倍(35mm換算)で60mm相当のマクロレンズです。焦点距離と撮影倍率、センサーサイズが違うので、どこまで拡大できるか分かりませんが、とにかく最短撮影距離まで寄って撮りました。

↑被写体はロシア製のミリターウォッチVostokの文字盤に書かれた3AKA3 MO CCCPの文字。この距離からだと何処に書いてあるか分かりません。文字盤の手前下に印字されています

 

撮影したものを100%でモニターに表示してキャプチャーした画面を表示しました。これはリサイズした画像でさらに一部を表示したものです。

↑上が60mmマクロレンズで、下がマイクロフォーサーズの30mmF3.5のマクロレンズで撮影。最大撮影倍率は2.5倍あります

 

結論からいえば、OLYMPUSよりもArtisansの方が大きく撮れました。文字の盛り上がった感じも再現されています。絞り込んでもかなりピントの合う範囲が狭い、ややコントラストが弱く画像が眠いですが、ライティングでカバーできるでしょう。十分使えるレンズといえます。ズイコーレンズはハイコントラストで、階調性が豊か、ピントの合う範囲も広いので使いやすいですね。ズイコーのマクロは4万1250円なので価格差は倍近くあります。

 

7Artisansはハイコスパで魅力的な交換レンズだった

6本のレンズを使ってみて分かったこと、MFはなかなか楽しい。フォーカスだけでなく絞りも、絞りリングを回して設定、カメラ側での露出補正も必要でした。ミラーレスなのでピント合わせはEVFを拡大表示に切り替えて、ピーキングで細かい位置を決められ、AF以上に厳密なピント合わせが自分の意思で行えます。この作業で、どこにピントを合わせるかの重要性を再確認できました。

↑どのレンズも魅力的なので、後は好みの焦点距離から選ぶのが正解です

 

これとは逆に、ピントリングに触れずに被写界深度を使ってスナップするのもシャッターチャンス優先でサクサク撮影できるのが快感でした。AFレンズを使うとピントが合わないとシャッターが切れない設定がデフォルトのミラーレスもあり、思った瞬間にシャッターが押せないことがありました。

 

7Artisansは深センにあるメーカーですが、安かろう悪かろうの物作りではなく、MTF曲線まで公表して性能を追求する真面目な光学メーカーです。U1万円の中国製レンズと比較すると明らかに画質に違いがありました。

 

もちろん、プロユースに応える国産の交換レンズと比較すれば劣る部分もありますが、我々が趣味で使うには問題のないレベルでハイコスパなレンズといるでしょう。結局、撮影のあとに自分用に超広角の12mmF2.8とレトロなデザインの35mmF1.2を自腹で購入してしまったことを申し添えておきます。

↑Amazon.co.jpで購入した9800円の「Hengyijia 25mmF1.8」というレンズと画質を比較してみました

 

↑絞り開放で7Artisansの25mmF1.8と画像右下を比較。左がHengyijia、右が7Artisansです。木の枝や葉の部分を見ると左の画像はモヤモヤして解像度が低下していることが分かります

 

モデル/こうやもゆ

撮影協力/ペンギンカフェ(Penguin café)

 

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