ソニーは1月27日、同社のフルサイズミラーレス一眼のラインナップにおいてフラッグシップにあたる新モデル「α1」を発表しました。発売は3月19日の予定で、市場想定価格は税別80万円(ボディ)。フルサイズミラーレスとしてはかなり高価なモデルですが、その驚愕のスペックを見ると思わず納得してしまうかも!?
有効約5010万画素の高解像と30枚/秒の高速連写を両立
α1は新開発の有効約5010万画素のフルサイズセンサーや、従来比約8倍の処理性能をもつ画像処理エンジンを搭載。この組み合わせにより、5010万画素という高解像ながら、同社のハイスピードモデル「α9」シリーズを上回るAF/AE追従最高30枚/秒のブラックアウトフリー高速連写(電子シャッター時)を実現しています。
従来から定評のある高速・高精度なAFもさらに進化。リアルタイム瞳AF(人物)はα9 II比で約30%検出能力が向上しているほか、動物への瞳AFでは従来の犬や猫などに加え、新たに「鳥」が追加されました。
電子ビューファインダーには約944万ドットの大型0.64型有機ELディスプレイを採用し、最高で240fpsでの表示にも対応。画像処理エンジンの高速処理性能も相まって、ファインダー内で被写体の動きをより滑らかに表示することが可能となり、動体撮影時も被写体を追いやすくなっています。
また、動画では8K30pでの高精細な動画記録に対応。温度上昇に配慮した放熱設計とすることで、8K30pで約30分の撮影を可能にしています。8K動画記録といえば昨年キヤノンが発売したフルサイズミラーレス「EOS R5」に搭載されたことで話題となりましたが、ついにソニーαも対応してきましたね。
そのほか、5G対応端末との連携や防塵防滴に配慮した堅牢なボディ、5.5段の光学式5軸手ブレ補正、縦位置グリップへの対応など、プロの撮影現場を想定したハイエンドな仕様になっています。
税別80万円でも高くない? 文句なしの総合的フラッグシップ機
冒頭で今回発表されたα1を「フラッグシップ」と紹介しましたが、実はソニーはこれまで同社のフルサイズミラーレス一眼において、フラッグシップという呼称を積極的に使用してきませんでした。というのも、高画素な「α7R」シリーズ、高感度や動画に強い「α7S」シリーズ、コスパに優れたスタンダードモデル「α7」シリーズ、高速連写など動体撮影に強い「α9」シリーズというように、それぞれ強み(特徴)をはっきりさせた複数のラインを展開しているからです。
そのため、どれが1番という位置づけをしてこなかったのだと思われますが、今回のα1は、動体撮影性能も画質も動画撮影機能もすべてがハイレベルで達成されており、文句なしの総合フラッグシップモデルと言えます。言い換えれば、1台に既存モデル複数台分以上のスペックが詰め込まれているということ。そう考えると、だんだんと税別80万円という価格も高くはないかな……と思えてきませんか?