「広角」と「高画質」の2方向にトレンドが分化
ユーザーがアクションカメラに求める性能は、「周囲を広範囲に撮れること」と「4Kなど高画質で撮れること」に二極化しています。前者の代表格である全天球カメラ「RICOH THETA」には、手ごろな価格の新モデルが登場。カメラ性能は従来機とほぼ同等で、このジャンルの間口を広げそうです。
一方で、元祖アクションカメラのGoProからは、高画質を追及した「GoPro HERO5 Black」が登場。4K撮影に加えて高度な手ブレ補正、歪みを解消するリニアモードなど、高画質のための機能を多く搭載します。
今回は、アクションカメラに詳しいデジタルライターの岡安 学さんと湯浅顕人さんの2人に、この最新機種2モデルについて「買い」か「様子見」かをジャッジして頂きました。
上位モデルの性能はほぼそのままに小型軽量化&低価格化!(岡安)
【全天球カメラ】
リコーイメージング
RICOH THETA SC
実売価格3万2800円
360°全天球の動画・静止画を撮影できるカメラに、動画記録時間を短縮した手ごろなエントリーモデルが登場。撮影した動画は、スマホアプリを使って視線を移動したりズームしたりして見られ、ネットで公開することも可能です。
SPEC●ISO感度:100〜1600●動画解像度:最大フルHD●静止画解像度:5376×2688●記録媒体:内蔵メモリ(8GB)●撮像素子:1/2.3(×2)●動画記録時間:1回最大5分●接続端子:microUSB(2.0)ほか●サイズ/質量:W45.2×H130.6×D22.9㎜/約102g
【岡安 学のJUDGE!】
上位機のTHETA Sとほぼ同性能で、小型軽量化されて価格も手ごろに。唯一の変更点は、動画録画が25分から5分になったことです。長い動画を撮らないなら買い!
【湯浅顕人のJUDGE!】
何を撮るかを考えずに、とにかく「その場から見えるすべて」を撮れるのが楽しいです。アプリでの動画処理やアップロードには慣れが必要ですが、安価なのも◎。
切迫したシーンも撮り逃さないボイス操作機能が秀逸!(湯浅)
【アクションカメラ】
GoPro
HERO5 Black
実売価格5万760円
本体のみで10mの防水性能を持つ4K動画対応モデル。撮影の開始/停止やモード変更などを、音声で指示できます。撮影した場所を記録するGPS機能や、逆光など明暗差の大きい映像をきれいに撮れるWDRが秀逸。
SPEC●モニター:2インチカラー液晶(タッチパネル)●ISO感度:100〜1600●動画解像度:最大4K●静止画解像度:4000×3000●記録媒体:microSD●サイズ/質量:W62.0×H32.0×D44.5㎜/約117g(本体のみ)
【岡安 学のJUDGE!】
音声操作に対応し、自撮りのしやすさが格段にアップ。ハウジングなしで水深10mまで撮れるなど基本性能も高く、アクションカメラデビューに最適です。
【湯浅顕人のJUDGE!】
マウントが多彩なので、登山、バイク、ダイビング、パーティなど、あらゆるシーンで様々な撮り方ができます。音声操作も秀逸で、撮りたいときすぐに撮れるのもうれしいですね。
【コレも「即買い」候補!】
【全天球カメラ】
ニコン
KeyMission 360
実売価格6万5870円
2つのレンズで、360°の全天球撮影が可能。30m防水、落下2mの耐衝撃性、-10℃の耐寒、防塵というタフ仕様です。
SPEC●ISO感度:100〜1600●動画解像度:最大4K●静止画解像度:7744×3872●記録媒体:microSD
【2人のプロがチェック!】
デジタルライター/岡安 学さん
デジタルアイテムのほか、ゲームやアニメ関連の記事を執筆。アクションカメラを常に携帯し、様々な場所で撮影しています。
テクニカルライター/湯浅顕人さん
PCとAVのライター。外遊びが好きで、山・海・キャンプ用にアクションカメラを使い分けます。一番こだわるのは操作性。