仕事中やお休みの時に突然やってくる頭痛。なんとかしなきゃ! と薬を飲んでその場を乗り切っているけど、何度も繰り返す頭痛に不安になっている人も多いと思います。そんな方に読んでいただきたいのが頭痛の原因から治し方までが掲載されている『頭痛女子バイブル』(五十嵐 久佳・監修/世界文化社・刊)。女性だけでなく男性にも役立つ情報が満載! 今回はその中でも「片頭痛」の原因と治し方をご紹介していきます。
片頭痛の原因はわかっていない!?
『頭痛女子バイブル』では、冒頭に自分の頭痛タイプを診断することができるチェックリストがあり、「緊張型頭痛」「片頭痛」「片頭痛・緊張型頭痛の合併」「慢性片頭痛」「群発頭痛」の5つと、今すぐ病院へ! という「危険な頭痛」に分けられています。私もやってたのですが「片頭痛」タイプになりました。片頭痛は30代女性に多い頭痛だそうで、脳の太い血管が拡張することで神経が刺激されて起こるそう。その拡張する原因には色々な説があり、まだハッキリとわかっていないのだとか。
そのなかでも、近年有力視されているのが「三叉神経血管説」です。まず、脳内のどこかに片頭痛を起こす「発生器」のようなものがあり、そこからの刺激が三叉神経に伝わります。すると、三叉神経が、ある神経伝達物質を放出し、それにより血管が拡張します。血管が拡張すると、その刺激で血管周囲に炎症が起こり、さらに三叉神経を刺激。その興奮が脳に伝わって、頭痛や、吐き気・嘔吐などの頭痛にともなう症状を引き起こすというものです。
(『頭痛女子バイブル』より引用)
他にも原因があるそうなのですが、要は発生器を発動させない&血管の拡張を抑えることができれば片頭痛は少なくできるということ。ちなみに、月に15回以上ズキンズキンと痛むようなら「慢性片頭痛」の可能性も。気になる方は頭痛外来の受診などで詳しい原因も探っておきましょう。
片頭痛なら冷やすのもあり!
こまめなマッサージやお灸などで痛みが和らぐのはイメージできますが、頭痛はこちらの予定なんてお構いなしにやってくるので、いざという時でも痛みを和らげる方法を知っておきたいですよね! コーヒーや紅茶など適度なカフェイン成分の摂取もおすすめですが、片頭痛を少しでも楽にしたい時には、こめかみなど痛みを感じる部分を「冷やす」のが良いそう。
保冷剤や冷却シートでこめかみ部分をおさえる。横になるなら、氷枕でも。
(『頭痛女子バイブル』より引用)
ここで注意してほしいことが2点あります。ひとつは、体は冷やさず頭だけを冷やすこと。体全体を冷やすのではなく、脳の血管が拡張している部分を冷やして落ち着かせるイメージです。もうひとつは、ぎゅ〜っと頭を締め付けられるような「緊張型頭痛」を抱えている人は温める方が痛みを緩和できるそうなので、冷やさずに温めるようにすること。緊張型頭痛の人は、体の冷えがコリに繋がり頭痛の原因になる場合があるので、季節問わず毎日の入浴や冷え対策をすることで日々の痛みを緩和できるかもしれませんよ。
病院に行く前に「頭痛ダイアリー」をつけてみよう
近年、頭痛外来も増えてきて、病院で診てもらいやすいご時世にはなりました。「この頭痛をちゃんと治したい!」と考えているのであれば、日々の頭痛の記録を残し、それを元に病院を受診してみるのはどうでしょうか? 自分の症状をその場で詳しくお医者さんに伝えられれば良いですが、「痛いです」だけではお医者さんも正しい診療をするのが難しくなってしまいます。病院では具体的にどんなことを伝えればよいでしょうか?
「いつからか、きっかけは何か、どんな痛みか、どこが痛いか、痛みの程度、頻度、鎮痛薬は飲んでいるか」ぐらいは、具体的に説明できるようにしておきましょう。でも、いざ診察となると緊張してしまい要領よく話せないときもありますよね。そんなことにならないよう、事前にメモを書いておくといいでしょう。手持ちの手帳に頭痛ダイアリーをつけて持参して行けばベストです。
(『頭痛女子バイブル』より引用)
手帳メモ程度でも十分とのことですが、この「頭痛ダイアリー」は日本頭痛学会のホームページからダウンロードすることもできます。
https://www.jhsnet.net/dr_medical_diary.html
また『頭痛女子バイブル』には、全国31の頭痛専門医がいる病院や頭痛を減らす生活習慣や頭痛体操、頭痛女子におすすめのレシピまで掲載されています。今年の新生活は頭痛とさよならして、すっきりと快適な日々を過ごすようにしたいですね!
【書籍紹介】
頭痛女子バイブル
著者:五十嵐久佳(監修)
発行:世界文化社
女性の頭痛人口はとても多いのですが、(30代で5人に1人は片頭痛持ちなど)きちんと自分の頭痛の種類を知り、適切なケアや診療を受けている人はあまりいません。セルフケアでも大いに改善する病気でもあるし、頭痛を専門で診ている医師の診察で劇的に症状が改善する人もたくさんいます。本書は医療本ではなく、女性の健康本、ライフスタイル本などを購入するような幅広い女性たちに手にとって欲しいと思っています。