前回に引き続き、マイナポイントを取得するまでのプロセスを徹底解説! 今回はマイナポイントをもらうための第一歩「マイナンバーの取得方法」を紹介します。
【短期連載】いまさら聞けない「マイナポイント」
第1回:そもそもマイナポイントって何?
第3回:マイナポイントを予約する方法
第4回:マイナポイントの申し込み方法
【Step 1】マイナンバーカードを取得する
マイナポイントの予約に不可欠なのがマイナンバーカード。取得までに最低1か月はかかるため、早めに申請しましょう。
スマートフォンで申請する場合
①個人番号カード交付申請書(※)のQRコードをスマホのカメラで読み取り、申請用サイトにアクセス。「マイナンバーカード総合サイト」からのアクセスも可能です。
※:通知カードが2020年5月25日をもって廃止されたことに伴い、紛失などによる再発行は不可。現在手元にある個人番号カード交付申請書はそのままマイナンバーの取得に利用できます。引っ越しなどにより記載内容に変更がある場合は、現在住む市区町村の窓口で手続きを行う必要があります
②「個人番号カードオンライン申請」の利用規約を確認。2つのチェックボックスにチェックを入れ、「確認」ボタンを押して次に進みます。
③交付申請書に記載の申請書IDを入力し、メールアドレスを登録。QRコードからアクセスした場合は自動で入力されます。登録アドレスに申請手続きの案内メールが届きます。
④案内メールに通知された申請者専用サイトにアクセスし、スマホカメラで撮影した顔写真を登録。写真は申請途中でも撮影できます。無背景・正面向きで撮影しましょう。
⑤生年月日、電子証明書の発行希望の有無、氏名の点字表記希望の有無を入力します。電子証明書の発行は希望しないとマイナポイントを予約できないので要注意。
⑥すべての情報を入力・送信後、登録したメールアドレスに申請完了のメールが届きます。後日、役所の窓口でマイナンバーカードを受け取る際、暗証番号を設定します。
PCで申請する場合
PCの場合も申請用サイトを使うため、手順はスマホとほぼ同じ。顔写真はあらかじめ撮影し、PCに取り込んでおきましょう。
①マイナンバーカード総合サイトの申請ページで、申請書IDとメールアドレスを入力。
②案内メールに提示の申請者専用サイトにアクセスし、顔写真を登録します。
③生年月日と電子証明書発行・氏名展示表記の希望有無を入力したら申請完了。
証明写真機で申請する場合
街なかにある証明写真機のなかには、直接申請に対応する機種も。スマホやPCが利用できない人でも簡単に申請を行えます。
①持ち込んだ個人番号カード交付申請書のQRコードを写真機の所定のバーコードリーダーにかざし、情報を読み込ませます。
②証明写真機で顔写真を撮影。撮影した写真と申請内容を確認して申請します。申請確認プリントを受け取れば完了。
★対応する証明写真機
DNPフォトイメージング ジャパン/日本オート・フォート/富士フイルム/三吉工業/プラザクリエイト
郵送で申請する場合
個人番号カード交付申請書を通知カードから切り離し、必要事項を記入して郵送。申請書はダウンロードでも入手できます。
①個人番号カード交付申請書の両面に必要事項を記入し、縦4.5×横3.5㎝の顔写真を貼付します。
②通知カードと一緒に送られてきた送付用封筒に申請書を入れて郵送します。
マイナポイント以外でも役立つシーンは多い!
マイナンバーカードにできて通知カード(※)にはできないこと
※:通知カードは2020年5月25日をもって廃止され、紛失などによる再発行は不可。現在手元に通知カードがある場合、付属する個人番号カード交付申請書はそのままマイナンバーの取得に利用できます。引っ越しなどにより記載内容に変更がある場合は、現在住む市区町村の窓口で手続きを行う必要があります
その1 公的な身分証明
通知カードでマイナンバーを証明するためには運転免許証などが必要ですが、マイナンバーカードならマイナンバー確認と本人確認が1枚で可能。年金や雇用保険、医療保険、児童手当の給付などの手続きをスムーズに行えます。
その2 コンビニでの証明書発行
住民票の写しや印鑑登録証明書、各種納税証明書、戸籍証明書などをコンビニのマルチコピー機で取得できます。6時半から23時まで利用でき、土日祝日も対応しているため、平日昼間に役所へ行く面倒がありません。
その3 オンラインでの確定申告
マイナンバーカードと、ICカードリーダーもしくはマイナンバーカード読み取りに対応するスマホを使い、確定申告書の作成・送信が可能。e-Taxの利用者識別番号と暗証番号の入力、電子証明書登録なしにe-Taxが使えます。
その4 オンラインバンキングでの取引
オンラインバンキングでは金融機関ごとのIDとパスワードが必要ですが、今後はマイナンバーカードとPINコード(※)で利用可能になる予定です。カードをかざすだけで口座残高照会も行えて、利便性が格段にアップ。
※:Personal Identification Numberの略。USIMカード(電話番号やユーザー情報などのデータを保有するICカード)用の暗証番号のこと。基本的には数字4桁で設定します
その5 マイナポータルから自分の情報を確認
政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」にログインし、行政機関などが持つ自分の特定個人情報を確認可能。国や市区町村が自分の情報をやりとりした連携履歴や、行政からのお知らせも確認できます。
その6 子育て関連のオンライン手続き
マイナポータルの「ぴったりサービス」で子育てに関する手続きなど様々な申請・届出を行えます。多忙な子育て世帯でも役所に行かず、スマホやPCから申請可能。認定通知書などのお知らせもスマホのプッシュ通知で届きます。
特別給付金のオンライン申請にもマイナンバーカードが必須
今回の特別定額給付金の支給では、郵送申請よりも先行してオンライン申請の受付が開始されました。これにもマイナンバーカードが必須です。
官民の様々なサービスに使え、利用シーンは今後さらに拡大
マイナンバーカードの交付率はいまだ16.8%(2020年6月1日時点)にとどまっていますが、10万円の特別定額給付金やマイナポイント事業により、その利便性が注目されています。同じくマイナンバーを記載したカードに「通知カード」がありますが、身分証明書として使えるのはマイナンバーカードだけ。ほかにもマイナンバーカードでできることは多く、年金・雇用保険の手続きや、電子証明書機能を使い各種行政手続きのオンライン申請にも使えます。
2021年3月から同カードは健康保険証としても使えるようになる予定で、カードリーダーのある病院や薬局なら保険証なしで受診や薬の受け取りができます。さらに、ネットバンキングの認証にも使え、災害や疫病流行時には素早い現金給付も可能になります。この機会にマイナンバーカードを取得して、便利なサービスを活用しましょう。
次回は、マイナンバーカード取得後に行う「マイナポイントの予約」について解説します!
文/平島憲一郎