ビジネス
2020/10/15 21:00

多拠点居住って実際どうなの? LivingAnywhere Commonsに聞いた

仕事も滞在も不便はいっさいなく、「自由な寮生活」のような感じ

ーー3人ともLivingAnywhere Commonsの拠点を利用して、仕事をされていると思いますが、働く際の時間割みたいなものはどう決めていますか?

あんでぃ 僕の場合、特にWEB系の開発をする際は、特に仕事の時間は決めていません。基本的に依頼を受けて出来上がったアウトプットをお客さまに見ていただき、その都度満足いただけるかどうかの仕事なので。だから、連絡さえつけられるなら、海にいても良いし。時間管理は、僕の自由になっています。

 

塚田 私もアウトプットメインの仕事なので、「●時から●時まで」という就業時間がキッチリ決まっているわけではないです。ただ、取引先の営業時間帯にはなるべく連絡が取れるようにし、土日はなるべく仕事をしないなどの工夫はしています。なので、今安藤さんが言ったような、自分の中でのタイムマネジメントで仕事をしている、という感じです。

 

角田 僕もお2人と全く同じですね。「●時から●時」というものはないですが、ただ朝起きて、日中は仕事をして、夜になったら終わり……という規則正しい生活です。

 

あんでぃ LivingAnywhere Commonsは、居室、共用のリビングスペース、コワーキングスペースがあります。もちろんWi-Fiが完備されていますので、メンバーの皆さんはこういったスペースでお仕事されている方が多いです。不自由なことはいっさいないですね。朝起きたら、向こうに海、山、川がある自然環境です。リラックスした環境の中で仕事ができるということは、特にコロナ禍の東京の窮屈な環境よりは、仕事がはかどるし、良いなと思っています。

 

ーー各拠点とも窮屈でなく、働きやすく、様々な人たちとの出会いもあるメリットがあると思いますが、共同生活に不便はありませんか?

あんでぃ ないですね。共用キッチンではご飯を作っている人がいたり、お惣菜を買ってきて食べている人もいたりするという自由な寮生活という感じです。

 

塚田 私も不便はないですね。メンバーも楽しい方が多いし、地元の人とのコミュニケーションもあって良いですよ。食事ということで言うと、私が昨日までいた会津磐梯では、地元の農家の方が廃棄野菜を持ってきてくださったりして、本当に楽しいです。

 

角田 僕が訪れた徳島県の美馬というところは、地元のゲストハウスとも連携しており、個室はもちろんあるのですが、僕は相部屋でした。それでも不便は感じませんでした。また、今僕がいる石巻は、実はまだ施設が完成しているわけではなく、作っている途中の段階で。この製作自体にもメンバーが参加できます。近くにはカフェがありますし、仕事は全く不便なくできています。

 

ーーでは、人間関係という点で、メンバー同士のコミュニケーションに不便はないでしょうか?

塚田 私は自分が属するコミュニティを2~3個持っておきたいタイプなのですが、東京だと、かなり積極的に動かないと、既存以外のコミュニティに属するっていうのが難しいですよね。でも、LivingAnywhere Commonsにいれば様々な立場、仕事の方と知り合うことできるので、自然といくつものコミュニティと関係ができてくる。これは自分にとって、すごく良いことです。そういうこともあって、今はどこかの拠点でドップリ過ごすというよりも、月に各地のLivingAnywhere Commonsの拠点を転々とする生活をおくっています。

 

あんでぃ 固定オフィスだと、こうはいかないですよね。人付き合いが固まってきてしまうというか。でも、LivingAnywhere Commonsであれば、デジタル系の仕事をされている方もいれば、演劇作家さん、映像作家さん、デザイナーさんといったクリエイターの方も多くいますので、それぞれの経験を合わせて「それなら、こんなことができるかもしれないですね」といった新しいアイディアも生まれます。良いことしかないです。

 

角田 僕はお2人と少し違うのですが、LivingAnywhere Commonsの良い点は「そのときの気分、モチベーションに合わせて拠点を変えればいい」というところだと思っています。例えば塚田さんやあんでぃさんが言ったような、様々な人とコミュニケーションを取りたい場合は、伊豆下田の拠点で過ごす。逆に「一人で仕事をして、一人で過ごしたい」というときは、人里離れた場所にある拠点で過ごす。このように選択できるところも、LivingAnywhere Commonsの良いところだと思います。

 

ーーなるほど、それぞれの考え方がありますね。現在は20~30代のメンバーの方が多いのでしょうか。

塚田 そうですね。ただ、具体的に聞いたわけではないですが、少し上の年齢層の方もいらっしゃいますよ。これから、法人利用も増えるという話もありますし、そうなったらさらにメンバーが広がっていくと思います。

 

どんな人も、まずはLivingAnywhere Commonsに来れば良い

ーー少し心配なのは、自分自身がきちんとマネジメントできる人でないと、LivingAnywhere Commonsの利点を活かせないのかなということです。最低限、施設を利用する際のルールは守るにしても、特に「働く」ということにおいては、常に能動的に動ける人、セルフマネジメントできる人ではないと、理想的な「働き方」にはならない気もしますが、いかがでしょうか?

あんでぃ ただ、そういったこと自体も、まずLivingAnywhere Commonsに来て考えてみるのも良いと思いますよ。ここでは「こうじゃなくちゃいけない」という働き方はないわけですから、実際僕らも好き勝手に活動しているだけですし(笑)。

 

塚田 誰かが強制するようなことはないし、「ただ雰囲気だけ見に来ました」などでも良いと思います。実際、こういったワークスタイル、ライフスタイルはまだ広く浸透しているわけでないので、そのきっかけとして少しだけ参加して、合うようであれば続ける、合わなければ元に戻る……こんな感じで良いと思います。

 

角田 僕もお2人の言う通りだと思います。ただ、個人個人違う「ベストな仕事の仕方」「理想的な生活」って違いますから。そこは全国のLivingAnywhere Commonsの拠点を見比べてみるのも良いと思います。臆せず、興味を持った様々なチャレンジをしていくことが大切だと思います。

 

LivingAnywhere Commonsのノウハウを「働き方」に特化させた構想も登場

メンバー3名の方の話を聞いて、頭が柔らかくなる筆者でした。縛りなく、あらゆる人を許容し、共に創り合うという考え方、そして全国各地の拠点での試みは、確かに「新しい働き方」の一つのスタイルだと感じました。LIFULLは、これらLivingAnywhere Commonsの事業でのノウハウをもとに「働き方」に特化したプラットフォーム構想「LivingAnywhere WORK」を今年立ち上げています。現在、こちらは78の企業、25の自治体が賛同を表明しており、「新しい働き方」の試みとして、今後さらなる展開がありそうです。特に今の働き方に疑問がある方は、注目し参加する、またはこの試みを参考に、自分なりの「働き方改革」を実践してみるのも良いと思います。

 

前時代の「働き方」は、たいていがネクタイを締め、スーツを着て、満員電車を使って会社に行き、出退勤時にタイムカードを押すというものでした。しかし、コロナ禍でのリモートワークの浸透や、厚生労働省が打ち出した「働き方改革」などによって、今後さらに変わっていくことと思われます。自分の「働き方」は会社が与えてくれるものではなく、自分自身が自由に選択することができ、楽しめる時代が訪れるかもしれません。LivingAnywhere Commonsを利用する、または参考にするなどし、これからの先の未来に向け、自分ならではの「働き方」「ライフスタイル」の準備をされてみてはいかがでしょうか。

 

 

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