「したくない移動」「できない移動」をなくすことができる
ーーnewmeの使い方を教えてください。
深堀 例えば、新宿の家電量販店に家族と一緒に冷蔵庫を買いに行ったとします。カラーリングの確認はもちろんですが、WEBサイト通販ではなかなかわからない雰囲気、扉を開けた感じ、細部などを確認するためです。
しかし、新宿の店には目当ての色がなく、「錦糸町店ならありますよ」と言われたとします。しかし、新宿まで来たのに、改めて家族全員で錦糸町まで移動するのは面倒くさいので、「今日はヤメて別の日にしよう」と諦めてしまうことはあると思います。
こういうときnewmeが家電量販店全店舗にあれば、人間が各店に出向かなくても、実際の冷蔵庫の雰囲気を、店員さんを介して現場で見ているように確認できます。もちろん、目当ての冷蔵庫がたまたま新宿のお店で売り切れてしまっていた場合でも、newmeを介して瞬時に他店へ移動できます。そんな使い方ができるのがnewmeです。
深堀 我々がずっと考えていることは「したくない移動」「できない移動」をなくしたいということです。ANA時代、海外出張で1週間で5か国を回るということをよくやっていました。最初の海外出張はワクワクしたものの、毎月のように海外出張に行き、だんだん移動するのはキツく感じるようになりました。これは「したくない移動」です。
「できない移動」というのは、例えば新型コロナウイルス感染拡大のパンデミックの際、感染された方が大勢入院しているエリアには行けないですよね。あるいは無菌室に入院されている白血病のお子さんも、病気を宣告されたその日から隔離され、親兄弟とは会えなくなってしまいます。そういった「できない移動」であってもnewmeを使えば、十分なコミュニケーションを取ることができます。
アバターはZoomやスカイプよりもコミュニケーション性が高い
ーーZoomやスカイプなどを使ったオンラインミーティングの進化版のようですね。
深堀 でも、コミュニケーションツールとしてのレベルは全く違います。例えば、今のオンライン会議などは、あらかじめ「何時からオンライン会議やるよ」と言って、パソコンの前に参加者全員が座り、作業を止めて話をするという超集中型ですよね。無言は基本許されませんし、だから電話をしているのと同じなんですよ。
しかし、newmeの場合は、リラックスしながら使うことができます。自走できるので、移動しながら現場の雰囲気を読み取ることができますし、無言でウロウロしているだけでももちろん大丈夫です。
また、例えば会社でいじられポジションのAさんが、外部から社内のnewmeにアクセスしていたとします。そこで社内にいる先輩のBさんが、背後からAさんのアクセスしているnewme付属マイクをコンコンと叩き、わざとAさん側に大きな音をさせて「うわっ! やめてくださいよ(笑)」みたいに、軽い冗談をやりとりすることもできます。これはあくまでも冗談の一例ですが、このように人間同士が普段接している感じと変わらないコミュニケーションを図ることができます。
実際に「newme」を使ってみた!