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2025/4/11 21:00

大型ビールブランド「アサヒ ザ・ビタリスト」誕生! キレある辛口、泡はクリーミー、柑橘感ある芳香…隙なしの仕上がりでこの価格とは

徐々に気温が上がり、ゴールデンウィークを過ぎれば初夏に突入。つまり、冷たいビールがいちばんおいしい季節がやってきました。そんな春、アサヒビールから注目の新ブランドが誕生。この「アサヒ ザ・ビタリスト」を中心に、今シーズンの同社の施策に迫ります。

↑4月15日発売の「アサヒ ザ・ビタリスト」。

アサヒビール
アサヒ ザ・ビタリスト
店頭想定価格(税込):350ml 237円前後/500ml 310円前後

 

アサヒとして7年ぶりの大型スタンダードビールが登場

筆者が参加したのは、アサヒビールの事業方針説明会。ビール類や缶チューハイを中心に、2025年の新商品や取り組みが紹介されました。なかでも驚いたのが、「アサヒ ザ・ビタリスト」です。

↑「アサヒ ザ・ビタリスト」のキービジュアル。通年販売の商品で、同社では7年ぶりとなるスタンダードビールだ。

 

ビール類の市場全体を見ても、2023年秋の酒税法改正により、発泡酒や第3のビールとの価格差が縮まりました。さらに2026年秋には酒税が一本化される予定で、ビール(狭義のビール)にとっては追い風が吹いている状況です。

↑経済産業省の資料より。

 

こうした流れを見越して、各社は「サントリー生ビール」や「キリンビール 晴れ風」といったスタンダードビールを新たに発売。スタンダードビールでいえばアサヒも、2023年10月に「アサヒスーパードライ ドライクリスタル」を発売しましたが、さらなる大型ブランドが登場するとは……これがひとつ目の“驚き”です。

↑虎ノ門ヒルズ駅では、発売約1週間前から「アサヒ ザ・ビタリスト」の広告が大量掲出。

 

もうひとつの“驚き”は、その印象的な黒いパッケージデザイン。深みのある漆黒で、視覚的インパクトは抜群。製造方法もユニークで、個性的なホップによるシャープかつフルーティーな苦みが特徴。さらに「アサヒスーパードライ」と同じ酵母で発酵させている点にも注目です。

↑副原料には米、コーン、スターチを使用。これら3つを使う製法は、日本のスタンダードビールに多く見られ、「アサヒスーパードライ」も同様。アルコール度数は6%。

 

使用されている酵母は「アサヒスーパードライ」と同じく、“辛口酵母”の愛称をもつ「318号酵母」。シャープなキレと繊細な香味を生み出す、アサヒの代表的な酵母を新ブランドに採用していることからも、本気度がうかがえます。

 

クラフトビール級の個性を、手頃な価格で

会場では試飲もできたのですが、これまた驚き。ホップの個性がしっかりと感じられる味わいに、思わず「こうきたか!」とニンマリ。柑橘感のあるフルーティーな苦みは、ホップの品種によるもので、「タラス」と「ヘルスブルッカー」が一部使用されています。

↑「アサヒスーパードライ」譲りのクリーミーな泡と、キレのある辛口。香りは柑橘を思わせる心地よいグラッシーなアロマ。

 

「ヘルスブルッカー」とはドイツの伝統的なホップで、日本のクラシカルなビールにも使用されていますが、苦みの中にスパイシーさや冷涼感を感じるのが特徴。一方「タラス」はアメリカ産の比較的新しい品種で、柑橘の皮やハーブのような爽快感ある香りと苦味が魅力です。

↑アサヒビールの資料より。

 

クラフトビールのような香味の秘密は? 担当者に話を聞いたところ、まずキーとなっているのが「ホップの使用量」だそう。複数使われているなかでも「タラス」の使用比率が高いとのこと。ビアスタイルはIPL(インディア・ペール・ラガー)で、下面発酵を採用。これは「アサヒスーパードライ」や「マルエフ(アサヒ生ビール)」と同じ発酵方法です。

 

なお、IPLやIPA(インディア・ペール・エール)など香りの強いビールでは「ドライホップ」という手法が用いられることが多いのですが、「アサヒ ザ・ビタリスト」ではこれを採用していないとのこと。

 

↑黒と金の配色で、味わいや世界観を表現したというデザイン。

 

伝統的な製法をベースにしながら、現代的な個性をまとった「アサヒ ザ・ビタリスト」。クラフトビールのような風味を持ちつつ、価格は一般的なスタンダードビールと同等というのも、大きな魅力でしょう。

 

「スーパードライ」は“冷たいウマさ”を体験できる企画を展開

「アサヒスーパードライ」からも今シーズンの注目企画が発表に。辛口のキレをより強調するため、「アサヒスーパードライ 示温(しおん)インキ デザイン缶」と「スーパードライ キンキン冷感タンブラー」を展開します。どちらも“キンキンに冷えた温度”がキーポイントです。

↑5月20日発売予定の「アサヒスーパードライ 示温インキ デザイン缶」。価格や販売店舗は通常商品と同様だが、数量限定のため取扱いがない可能性も。(アサヒビールの資料より)

 

「示温インキ デザイン缶」は、温度で色が変化する特殊インキを採用。冷蔵庫でしっかり冷やすと、缶の「辛口カーブ」が氷をイメージした青に変化し、一目で“冷えたスーパードライ”とわかる仕様です。

 

また「キンキン冷感タンブラー」は、冷えたビールを注ぐと、側面に描かれた「辛口カーブ」の色が変化。アルミ素材を使用することで冷たさが手に伝わり、五感で冷えを体験できます。

↑会場で試すことができた「スーパードライ キンキン冷感タンブラー」。ロゴ背景の「辛口カーブ」が青く変化。

 

 

春とはいえ、すでに夏日を記録する日もあり、これから猛暑・酷暑が続くことでしょう。そんな季節にぴったりなのが暑気払い。冷えたおいしいビールで夏を楽しんでみては。