ニューヨークのカルチャー発信地として注目されるブルックリン。古材と鉄を組み合わせたテーブルや椅子がブルックリンスタイルの家具として好評を博していたり、ブルックリン発の上陸グルメに行列ができたりと、日本人からすれば憧れの存在といえるでしょう。今回は、その街からやってきた米国No.1の輸出量を誇るクラフトビールを紹介します!
ビールでアメリカンドリームをつかんだ伝説的な一本
その名も「ブルックリン ラガー」。クラフトビールの醸造所が国内5000か所以上(日本は300か所弱)ともいわれるクラフト大国アメリカで、特に有名な「ブルックリン・ブルワリー」の看板銘柄です。これまでも日本で販売されていましたが、2016年秋に大手キリンと資本業務提携を締結。より全国規模で飲めるようになったのです。
いまでこそアメリカ屈指の人気ブランドとなりましたが、その歩みは決して楽ではなかったよう。古くからブルックリンは多彩でアーティスティックな人たちが集い、ハイセンスな文化が息づく街。彼らのコミュニケーションに、ビールは欠かせない存在だったといいます。同時にビール産業も栄え、19世紀にはアメリカ最大のビール産地のひとつとなりましたが、20世紀に入ると原料の高騰や禁酒法などから危機を迎えることに。この復権を目指し、1988年に立ち上がったのが、ブルックリン・ブルワリー。当時新聞社勤めだったスティーブ・ヒンディ氏と、銀行員だったトム・ポッター氏によって設立されました。
同ブルワリー創業時からの代表作が、ブルックリン ラガーです。その特徴は、ホップ技術を駆使し、麦芽のみを使用すること。ホップの香りが際立っていながら、爽やかなキレがあるラガーのおいしさはまたたく間に多くのファンを生み、やがて全米から世界規模へと拡大していったのです。
甘みと苦味が調和した万能なおいしさ!
ということで、自宅で専用グラスに注ぎ、じっくりと味わってみました。味わいとしては、なめらかな口当たりと麦芽の甘みが印象的。余韻にはホップのスカっとした苦みが追いかけてきて、爽快感も抜群です。飲むシーンや季節を選ばない万能なおいしさといえますね。
また、その万能なテイストは和洋中どんな料理にもマッチします。たとえば、シラスとネギを乗せた和風ピッツァなどはいかがでしょう?
なお、今春にキリンは飲食店向けのクラフトビール専用サーバー「タップマルシェ」を東京、神奈川、埼玉、千葉で展開を開始しました。これによって、樽生のブルックリン ラガーを飲むことが可能に!
ブルックリン ラガーの流通強化で、ますますおもしろくなるクラフトビアシーン。今後も業界の動向から目が離せませんね!