皮まで食せる日本産バナナ!大発明と称される「ともいきバナナ」が世界を救う

ink_pen 2018/5/12
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皮まで食せる日本産バナナ!大発明と称される「ともいきバナナ」が世界を救う
中山秀明
なかやまひであき
中山秀明

GetNaviお酒・グルメアドバイザー。GetNavi内食・外食のトレンドに精通した、食情報の専門家。現場取材をモットーとし、全国各地へ赴いて、大手メーカーや大手小売りから小規模事業者まで、幅広く取材している。酒類に関する知識量の多さでは、大手ビールメーカーでも一目置かれる存在。GetNavi・GetNavi webのほかに、テレビや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活躍。

身近な南国フルーツの代表格・バナナですが、日本は99.9%以上が輸入。産地はフィリピンやエクアドルが中心です。これまで日本産もありましたが、温度や降雨量など栽培に適した環境としては不十分で、生産量はわずかでした。しかし、大発明といえる画期的な研究によって、バナナをはじめ“日本では南国の作物が育ちづらい”という常識が覆ろうとしています。今回は世界的ニュースといえる、奇跡的な国産バナナの最前線をお届けしましょう。

 

 

糖度が高いうえに3倍のスピードで育つ

商品名は「ともいきバナナ」。名称の由来は開発における関連企業「共生バンク株式会社」にちなんだものですが、このバナナは国産なだけでなく、たくさんの魅力を持っています。ひとつずつ解説していきましょう。

↑色味、香り、サイズ、柔らかさなどは普通のバナナと遜色ありません

 

一般的なバナナの糖度は15度程度だといわれています。それに比べ、「ともいきバナナ」は約25度。1.6倍以上の甘さを持っているのです。そして、皮まで食べられることもこれまでのバナナにない特徴。あえて皮を食べる必要はありませんが、つまりは安全であり、雑味がないということなのです。

↑より具体的な感想としては、特有の渋みがないという印象です

 

栽培面での特徴としては、赤道直下でない日本でも育てられるだけでなく、普通のバナナの約3倍のスピードで実が育つことも挙げられます。でも気になるのは、なぜそんな常識破りを実現できたのかということ。

↑「ともいきバナナ」の生みの親・田中節三さん。新発明といえる、画期的な農法の成果を説明してくれました

 

秘密を解くカギは「凍結解凍覚醒法」(とうけつかいとうかくせいほう)にありました。これは特殊な溶液に浸した種子を、マイナス60度でゆっくり凍結し、解凍する農法のこと。この工程を経た苗は耐寒性を持ち、零下17度まで耐えられる(本来のバナナは年間約16~30度の気温が必要)ため、熱帯でなくても育成可能となるのです。

 

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