グルメ
2018/6/5 20:53

パクチニストに悲しいお知らせ…成城石井「エスニックフェア」に異変アリ

大手スーパーの成城石井は、昨年に続いて2回目となる「エスニックフェア」を全店で6/29(金)まで開催しています。今回行われる「エスニックフェア」のキーワードとして同社が掲げているのが「脱パクチー」。「エスニックといえばパクチー」というありがちな風潮に一石を投じる意志が込められています。

 

パクチーに頼らないぶん、調味料には徹底的してこだわっており、成城石井セントラルキッチンの料理長が本場タイのメーカーと1年もの時間をかけて共同開発したものを使用しているとのこと。その内容と商品の味がどれほどのものなのか、フェアに際して行われた試食会にうかがいました。

 

複雑な味と辛さ、具材のハーモニーがたまらない「海老と豚ひき肉のトムヤムビーフン」

試食会でまず提供されたのは「成城石井自家製 海老と豚ひき肉のトムヤムビーフン」(実売価格755円)。

↑「成城石井自家製 海老と豚ひき肉のトムヤムビーフン」と、それに使われている調味料

 

そのスープには、ココナッツミルクより濃厚でコクのあるココナッツクリームを使用。ライムの酸味や黒糖の甘みを加えて仕上げられています。注目の調味料には、唐辛子、エシャロット、にんにくのほか、海老ペーストなどのオイル漬けである「チリインオイル」、魚を発酵させることで作る「ナンプラー」、大豆から作られたタイの醤油「シーユーダム」をふんだんに使っています。パクチーがなくともエスニックらしい香りは強く、その料理がテーブルに置かれただけで、独特な雰囲気を醸し出します。

 

「辛みがあります」という司会の方の言葉に反し、一口めで印象的だったのはコクの深さ。甘みや酸味だけでなく、海鮮のだしを思わせる旨み、にんにくのパンチが交差する複雑な味で、少し食べただけでもクセになってしまう美味しさです。スープの上に浮かぶ具材の味も抜群で、ドライトマトのギュッと詰まった甘み、ゆで卵のなめらかさ、海老の肉厚でぷりぷりした食感が、最高のアクセントを加えてくれます。

その美味しさに食が進みますが、そのうちにピリッ、ピリッという辛さの感覚が徐々に強まってきて、いよいよ口のなかがマヒしてきます。辛いのはわかっていながらも、スープのあまりのおいしさにガツガツと食べ進むほかなく、食べ終わったときは口の中がヒリヒリしたほど。周囲の方々からも、「ずっと食べていたいくらい美味しい!」「絶対買います!」との声が上がり、その事実が本品の”中毒性”を物語っていました。

 

ミルキーなのにスパイシー!? 「鶏肉とさつま芋のベトナム風カレー」

続いて提供されたのが、「成城石井自家製 鶏肉とさつま芋のベトナム風カレー」(実売価格647円)。辛さではなく甘さをウリにした、異色のカレーです。

↑「成城石井自家製 鶏肉とさつま芋のベトナム風カレー」。ビッグサイズの具材は食べ応えもばっちり

 

ココナッツミルクを使用したルーは、ほんのりした辛さがあるもののカレーであることを一瞬忘れさせるほどにミルキー。香りはターメリック、カルダモン、スターアニスなどのスパイスが利いていて、味はミルキーなのに香りはスパイシーという不思議な感覚を味わえます。

 

具材のメインのひとつであるさつま芋は、糖度の高さが特徴の品種「紅はるか」を使用。スイーツを思わせるような甘さは、ルーとはまた違ったベクトルの甘みで、かなりの存在感がありました。

 

一方、「レッドカレーペースト」を使ってグリルした鶏肉は、芳醇なスパイスの香りに加え、一口噛むだけで染み出してくる十分な旨味で、満足感たっぷり。甘みあふれるカレーとの相性は抜群で「これは何度でも食べたい!」と感じさせてくれました。647円の手ごろな価格でありながら、エスニック料理店で食べるような本格的な味わいです。

 

苦みの強いコーヒーゼリーで極上の甘みを引き出した「ベトナムコーヒー風練乳プリン」

試食会のデザートは「成城石井自家製 ベトナムコーヒー風練乳プリン」(実売価格292円)。こちらはベトナムで人気のスイーツ「バインフラン」(プリン)を参考に、独自の味と食感を追求したといいいます。

↑「成城石井自家製 ベトナムコーヒー風練乳プリン」。コーヒーゼリーはブロックになって、キャラメルソースのなかに浮かんでいます

 

本品のポイントは、コーヒーゼリーの苦みとキャラメルや練乳の甘みの対比です。キャラメル風味のソースとともに上層に浮かぶコーヒーゼリーは、ゼリーとしてはかなり強いプリップリッとした歯ごたえと、強い苦みが特徴。日本の一般的なコーヒーゼリーとは明らかに異なる風味で、単独で食べるとその意外な味に驚かされてしまいます。ですが、下層の練乳プリンと一緒に食べることでこのコーヒーゼリーの評価が一変します。

 

その練乳プリンはかなり甘く、「これ以上甘いとしつこいか……」というほどのギリギリを突いてくるスイート感。その味を無理なく引き出してくれるのが、上層のあの苦いコーヒーゼリーなのです。強い苦みが絡んだプリンの味わいは、甘く感じるのになぜかしつこくない、いわば「上品な甘み」。食べた際の幸福感はひとしおで、「これからちょっと頑張りたい」というときのおやつにはぴったりな一品でしょう。

 

なお、上記の紹介した3品以外にも、「海老とセミドライトマトのピリ辛タイ風春雨炒め」(実売価格539円)、「マンゴーとゴジベリーの杏仁チーズケーキ」(実売価格755円)などが今回のエスニックフェアに合わせて発売されます。

 

どれも本格的かつリーズナブルな価格のものばかりで、エスニック好きはもちろん、「これからエスニックにトライしてみたい」という方にも要チェックですね。

 

本格調味料6種の販売&レシピ公開で、本格エスニックを自宅で楽しめる

なお、今回の試食会のメニューに使われている本格調味料は、すべて成城石井の店舗で購入することが可能です。先述の「チリインオイル」(200g 431円)「レッドカレーペースト」(200g 357円)「ナンプラー」(200g 280円)のほか、青唐辛子の辛さとハーブのふんだんな香りを楽しめる「グリーンカレーペースト」(200g 357円)、唐辛子・砂糖・にんにく・酢をブレンドしたエスニックの万能調味料「シラチャソース」(275g 323円)、甘酸っぱさとピリ辛のバランスが絶妙な「スイートチリソース」(250g 237円)の全6点が店頭販売されます。

↑エスニックフェアにあわせて発売される、6点の本格調味料

 

↑エスニックフェアの棚に並ぶ惣菜の数々

 

さらに、成城石井公式アプリでは、これらの調味料を使用したお手軽エスニック料理のレシピを公開中。まぜるだけ・あえるだけで完成する料理もあるので、初めてエスニック料理にチャレンジしてみたいという方にもオススメです。ご家庭の食卓にも取り入れてみてはいかがでしょうか。