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スイーツ
2020/1/11 18:00

タピオカティーの元祖「春水堂」は、今何を考えているのだろうか?

「アレンジティー」「ヘルシー」「豆花」が注目株

最後に、今後のタピオカや台湾ティーをとりまく環境はどうなると予想しているのでしょうか。木川さんに聞きました。

 

「お茶はコーヒーと同じく1日に何杯も飲みますし、毎日でも飽きないものですよね。そこはスイーツや特定のフードとは違う点だと思っており、だからこそ生活の一部になれると信じて今日までやってきました。スイーツとしてのタピオカの側面は飽きられてしまうかもしれませんが、台湾ティーの魅力はお茶のおいしさであり、豊富なアレンジにもあります。そのひとつとして、タピオカ以外のトッピングにも注目が集まるのではないでしょうか」(木川さん)

 

タピオカ以外のトッピング。それはどんなアレンジでしょうか。たとえば、濃厚なチーズフォームがのったチーズティーがポストタピオカという声はよく聞きます。

 

↑チーズティーを売りにしている台湾ティーの代表格が「happylemon(ハッピーレモン)」。写真の吉祥寺店は、もともとその日本版として2015年にオープンした「彩茶房」が先祖返りする形で「happylemon」として2019年11月にリニューアル

 

「特に、濃厚なテイストが好きな方にチーズティーは好まれるでしょう。一方で、これからはヘルシーさを台湾ティーに求める声も増えると思います。その点では、フルーツを活用したストレートティーとか。またミルクティーの代替として、豆乳ティーやスーパーフードを使ったアレンジティーも注目されると思います」(木川さん)

 

↑90種類もの豊富な栄養素を持ち、次世代スーパーフードとも呼ばれる「モリンガ」。「春水堂」でも限定フレーバーとして発売していました

 

ヘルシーという点では、木川さんは「春水堂」が日本で先駆けたスイーツも2020年のトレンド候補だといいます。それはいったい?

 

「豆花(トウファ)です。大豆を原料とした、絹ごし豆腐のような食べ物を甘い味付けで楽しむのが台湾式ですね。2015年に日本で商品化したのですが、これも『春水堂』が初だと思います。『タピオカフルーツ豆花』などはあんみつをヒントに日本人向けにアレンジを加えて開発したので、伝統的な豆花に比べるとよりデザート的で華やかなんですけどね」(木川さん)

 

↑「フルーツ豆花」650円に+50円でピーナッツをトッピング

 

雑誌「東京ウォーカー」の特集「2020年 ブームになる店」の筆頭に挙げられるなど、事実として注目が高まっている豆花。ほかにも日本で人気の台湾グルメにはルーローハン、豆漿(トウジャン。台湾式の豆乳のことで、朝食として話題沸騰中)、鶏排(ジーパイ。台湾式のフライドチキン)など多彩にあり、お茶はもちろん台湾グルメにはいくつものヒットの芽が眠っているといえるでしょう。オリンピックイヤーということで、国際色が俄然高まる2020年の日本。フードトレンドは、いっそう台湾に注目です!

 

【SHOP DATA】

春水堂 銀座店

住所:東京都中央区銀座5-8-1 GINZA PLACE B1

アクセス:東京メトロ銀座線「銀座駅」直結

営業時間:11:00~21:00(フードL.O.20:30、ドリンクL.O.20:45)
定休日:施設に準ずる

 

【ギャラリー】

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