「理由はふたつ。日本でもクラフトビールが少しずつ広まり、多くを占めるピルスナースタイル以外に、苦かったりフルーティだったりするビールもあるという認識になってきています。ビールの味の多様性が理解されれば、酸味のあるビールも受け入れられるはず。というのがひとつめです」(小西さん)
ふたつめは、日本においての酸っぱい味に対する間口の広さが挙げられる、と小西さん。
「お寿司や酢の物など、日本の伝統的な料理には酢を使ったものがたくさんあり、酸味を受け入れる食文化は根付いているんです。お酒でも同様で、伝統的なものであれば梅酒。日本酒でも近年は酸の効いたタイプが脚光を浴びていますし、最近大人気のレモンサワーなどはまさに酸味の効いたお酒ですよね」(小西さん)
今回、レモンサワー専門バーとして有名な「The OPEN BOOK」でも期間限定で「ブルックリンベルエアサワー」を販売するとのこと。これに際して、同店オーナーであり、レモンサワーのパイオニアとして活躍する田中開さんは「サワーエールは、苦いイメージのビールを覆す、爽やかな飲み口やフレーバーの多様性が特徴的。ビールが苦手な人に、特にオススメできる入門ビールかと思います」とコメントを寄せています。
家飲みに適したフードとアレンジ法を教えてもらった
では、「ブルックリンベルエアサワー」にはどんなフードを合わせるとよりおいしく楽しめるのでしょうか。聞くと、小西さんは2種類の料理を提案。ひとつは白身魚、もうひとつはチーズケーキということで、その理由を教えてもらいました。
「『ブルックリンベルエアサワー』のトロピカルフルーツのような香りと爽やかな酸味。これが、レモンなどを使うチーズケーキのほどよい酸味にマッチするんです。白身魚は、セビーチェというラテンアメリカの鮮魚のマリネをイメージしました。今回は金柑や寿司酢を使っているのですが、スパークリングワインのような『ブルックリンベルエアサワー』の軽やかな飲み口が相性抜群なんです」(小西さん)
「ブルックリンベルエアサワー」は、アマリロという温かみのある柑橘系ホップで風味付けしているのも特徴。持ち前の酸味とも相まって、ビアカクテルもつくりやすいのだとか。ということで、2種類のビアカクテルも教えてもらいました。
「『ベルエア with フランボワーズ カクテル』は、フランボワーズジャム、カシスリキュール、レモンジュースを使っていて、甘酸っぱさが際立つ一杯。『ベルエア with ソルティライチ カクテル』は、コンクタイプの『ソルティライチ』を混ぜるだけです。お好みでグラスのふちに塩をまぶすとよりいいですね。こちらは塩味が『ブルックリンベルエアサワー』の酸味を引き立てます。先ほどの料理もですが、難しくないのでぜひご自宅で試していただけたら」(小西さん)
お店と違い、家では飲むお酒がパターン化しがちでしょう。そんなときこそクラフトビールやカクテルアレンジで個性的なお酒を楽しむチャンスです。ビールの魅力をもっと知りたい人はもちろん、ビールの苦みが苦手という人もぜひ試してみてください。
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※本記事は緊急事態宣言前に取材・撮影したものになります