様々なお酒があるなかで、最近の注目株のひとつがリンゴの発泡酒「シードル」です。その人気を決定づけるかのように、日本におけるリンゴ酒の最重要メーカーから新作が発売されました。その名は「ニッカ JAPAN CIDRE」。
なぜリンゴ酒の最重要メーカーなのか。その背景やシードルのトレンドなどにも触れながら、同商品の魅力を紹介していきましょう。
日本のシードルはアサヒとニッカがルーツ
まずはシードルの基本情報やトレンドから解説します。アルファベット表記はCIDREで、英語圏の国では「サイダー」の発音で呼ばれますが、日本ではフランス語の「シードル」が一般的。世界中で市場が伸びており、全体の生産量は2010年と2018年で比較すると約1.4倍に。特にアメリカやオーストラリアがけん引していて、近年は日本でも女性や若者を中心に大きな盛り上がりをみせています。
そんな、日本のシードルのルーツは今回の「ニッカ JAPAN CIDRE」や「ニッカ シードル」に息づいています。弘前市内の酒造がフランスからシードル技術を持ち帰り、現在のアサヒビールの支援で、1954年に「朝日シードル株式会社」を設立し、国内初のシードル「アサヒシードル」を製造・販売したのがはじまり。
その後1960年に、現ニッカウヰスキーに事業が引き継がれます。これは「アップルワイン」を製造するなど、リンゴ果汁事業に造詣が深い会社がニッカウヰスキーだったから。ちなみにニッカウヰスキーはウイスキーで有名ですが、熟成が欠かせないウイスキーは出荷までに数年かかるため、最初期は創業地の余市周辺の特産品であったリンゴを原料に、リンゴのジュースやワインなどを製造・販売していました。
時を戻しましょう。つまり、日本におけるシードルの至宝がJAPANの名を冠して発売した新商品が「ニッカ JAPAN CIDRE」。ということで、商品の核心に迫っていきたいと思います。