テレワークやオンライン飲み会など、WEBを介したスタイルが広がっている昨今。今回紹介するのはその一例。キリンが新たに始めた「あなたもできる!おいしいビールの技術講座」というオンラインイベントです。
試しに参加してみたら、超お得な内容で驚きでした。もはやボランティアなのではないかと思える同講座、レポート形式で紹介していきます。
座学と飲み比べでビールにじっくり向き合う充実の2時間
受講までの流れは、まずキリンオンラインショップ「DRINX」経由で事前に申し込みをします。受付が完了(先着順)すると当日の約1週間前に教材とセミナーURLが届き、当日はそのURLからオンラインミーティングアプリ「Zoom」で参加するというものです。
教材は冒頭で紹介した通りの充実っぷり。講義用ビール3種(135ml×2、350ml×2)、クラッカー3袋、水1本(500ml)、テキスト、Zoom手順書、講義用備品各種(プラカップなど)、参加のお礼ビール 2種(350mlまたは330ml)、特別グラス1脚、ミニチュアビールケース1つとなります。
3袋も入っているクラッカーは、ビールを飲み比べる際に口内に残った味の余韻をリセットするためのもの。水は酔いやすい人のための、いわばチェイサーです。そしてミニチュアビールケースはプレゼント。お礼のビールもさることながら、なんたる手厚さ!
講座は途中に休憩を挟み、約2時間。前半はビールがどんな原料からできているのか、といった基礎知識などを学びます。教えてくれるのは、キリンビールの横浜工場を拠点にビールセミナー講師をしている、後藤沙耶香さん。
ビールの原料は二条大麦の麦芽、ホップ、酵母、水であること。そして麦芽やホップなどについても、それらが具体的にどういう素材で、ビールの味とどういった関係があるのかなども詳しく教えてくれます。
次はいよいよ本講座のコアとなるパートへ。それが、3つの視点からおいしいビールの技術を学ぶというもの。具体的には、同じビールでも「温度」「注ぎ方」「器の違い」で味が変わるということを、実践しながら体験できるのです。
温度の違いは、講座開始の30分前に冷蔵庫から出しておいたビールと、直前まで冷やしていたビールで比べます。
飲み比べてみると、温度が高めのほうは麦の風味や余韻が強めで炭酸の刺激はソフト。全体的にやわらかい印象です。温度が低めのほうは炭酸が刺激的で、麦のボディと余韻のシャープさの落差によるキレが抜群。泡がきめ細やかで、もちも長い気がしました。麦のうまみを楽しむなら温度高め、すっきりした爽快感を楽しむなら低温がいいと思いました。