サロンの仲間がオンライングループでビール愛を広げていく
第1期では草野さんによる講習、飲み比べ、ビールづくりのほか、キリン社内外の醸造家やビールのメディアに携わるクリエイターを招き、様々な角度からビールの面白さをメンバー全員で共有。現在は第2期が開催されており、オンラインならではの手法でゆるやかな交流が生まれています。
「第2期では多様なビールやビールを楽しむためのキットを毎回事前にメンバー宅へお届けし、教材のような形で楽しみながら開催しています。前回同様に外部の醸造家を招いているほか、ホップを軸にしていたり、ビール注ぎのスペシャリストに家でおいしく飲むためのレクチャーを用意していたりするのが今回の特徴ですね」(草野さん)
カリキュラムのほか、「キリンビールサロン」に共通している大きな特徴が、サロンメンバー同士が回を重ねるごとに仲良くなってコミュニティの熱がどんどん高まることだそう。
「メンバー限定のFacebookグループで交流ができるようにしており、毎日のように皆さんが盛んにビールを紹介し合うということが自然に起きていますね。交流はいまでも続いています。また、サロンはビールのことを学ぶ場なので、キリンの宣伝は一切しません。でもキリンの新商品が出ると、メンバーがいち早く試して感想を投稿してくれたり、SNSにアップしてくれたり、思いがけないうれしい事例も出ています」(齋木さん)
参加するメンバーはビールのビギナーからマニアまで多種多様。とはいえ知識の差による上下関係は一切なく、フラットで純粋、リベラルに互いをリスペクトし合える輪が生まれているそう。サロンのつながりから一緒に飲みに行ったり、サロンメンバーとして参加していた醸造家がオープンしたお店に、ほかのメンバーが開店祝いに訪れたり。
「第1期のメンバーからは卒業が延びてうれしいという声も聞いていますが、今年はコロナの影響で延期したり、第2期をオンラインにしたりといろいろありました。ただ、リアルとオンラインそれぞれのよさや知見を加味し、状況をみながら第3期以降も絶対やっていきたいです」(齋木さん)
若者のビール離れは確かに否めないかもしれません。ただしその一方で、あふれる情報のなかから自らが好きなモノを探し、好きな人同士でつながりたいという欲求が強いのも事実。それが昨今のオンラインサロン人気や、noteの拡大にもつながっているのでしょう。あらゆるやり方を模索しながら若者×ビールをあきらめないキリンの取り組みに、今後も注目です。
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