鳥貴族が社運をかけた「トリキバーガー」はトリッキー…じゃなくて王道激ウマ系でした

ink_pen 2021/8/26
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鳥貴族が社運をかけた「トリキバーガー」はトリッキー…じゃなくて王道激ウマ系でした
中山秀明
なかやまひであき
中山秀明

GetNaviお酒・グルメアドバイザー。GetNavi内食・外食のトレンドに精通した、食情報の専門家。現場取材をモットーとし、全国各地へ赴いて、大手メーカーや大手小売りから小規模事業者まで、幅広く取材している。酒類に関する知識量の多さでは、大手ビールメーカーでも一目置かれる存在。GetNavi・GetNavi webのほかに、テレビや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活躍。

いま、外食業界で最もアツいニュースのひとつがチキンバーガーの主権を争う戦いです。なかでも目玉と言われているのが居酒屋「鳥貴族」の「トリキバーガー」。オープンするという初報は今年3月だったと記憶していますが、それから半年弱の8月23日、大井町に1号店が開業しました。

 

↑「トリキバーガー 大井町店」。メインの客席は2階で、1階はオーダーカウンタ―とキッチンとなっています

 

本稿では業界の“チキンレース”に触れながら、「トリキバーガー 大井町店」の特徴をレポートしていきます。

 

トリ逃していた市場。打倒KFCがケッコーアツい!

なぜいま、チキンバーガーなのか。これにはいくつか理由があり、大きいものとしてはファストフードがコロナ過でも強いからです。テイクアウトやデリバリーと親和性が高いことからも明らかでしょう。事実、マクドナルドやKFC(ケンタッキーフライドチキン)などは好調です。

 

海外に視野を広げると、米国のファストフードでは最近クリスピーチキンサンドが人気。さらに米国でシェア5割のデリバリー「ドアダッシュ」で、2020年に2番目に注文が多かったメニューがチキンバーガーなのだそうです。

 

さらに日本国内における背景には、「からやま」「から好し」といった唐揚げ専門店が、テイクアウト需要で絶好調という点も見逃せません。唐揚げとフライドチキンとでは料理として若干の違いがあるものの、とにかく揚げた鶏肉は人気があるのです。

 

一方、フライドチキンやチキンバーガーを得意とチェーン店はKFCのひとり勝ちと言っていいでしょう。長年、競合といえる業態が出てこなかったこの状況に、いくつかの大手外食企業が待ったをかけたのが最近の市場動向なのです。

 

↑焼肉のファストフード「焼肉ライク」などを運営するダイニングイノベーションは、昨秋のDXハンバーガー「ブルースターバーガー」に続き、7月20日にチキン専門ファストフード「Doo Wop」を代官山にオープンしました。写真は「BBQエッグ」360円

 

ダイニングイノベーションの「Doo Wop」のほか、「ロイヤルホスト」などを手掛けるロイヤルホールディングスは今年5月、東京・武蔵小山に「ラッキーロッキーチキン」をオープン。これらはチキンバーガー、フライドチキンの両方を提供していて、その一方韓国発のフライドチキン店「bb.qオリーブチキンカフェ」を招へいの形で展開していたワタミは、今春から本格的な出店攻勢をはかると発表しています。

 

では「トリキバーガー」の特徴やメニューの味、価格はどうなのか。内覧会の体験レポートの形で解説していきます。

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