「久保田」は、1830(天保元)年に創業した新潟県長岡市の酒蔵・朝日酒造が手掛ける日本酒ブランドです。ブランド自体は1985年に誕生し、1980年代後半から90年代にかけての「淡麗辛口ブーム」を牽引。いまでも日本酒の人気ランキングでは上位にランクインするほど、極めて高い知名度を誇っています。そんな久保田が2022年2月21日から、ブランド初となるにごり酒「久保田 純米吟醸にごり」を春限定で出荷しています。
「久保田」ブランド初となるにごり酒でカクテルに挑戦!
日本酒が好きな人なら、「にごり酒」と聞いただけで、春だなぁと感じるはず。そう、日本酒は秋の「ひやおろし」、冬の「しぼりたて」など、季節ごとに個性ある味わいのお酒が登場するのです。「にごり酒」もそのひとつ。冬から春にかけて、この時期ならではのお酒として多くの酒蔵から登場します。
しかも、今回紹介する「久保田 純米吟醸にごり」では、本品を使ったカクテルも提案しているとか。自慢ではありませんが、筆者は唎酒師(ききさけし)の資格を取るぐらい日本酒が好き。しかし、日本酒カクテルはほとんど飲んだことがありません。ブランド初となるにごり酒で作るカクテル……一体どんな味がするのか? とにかく興味があったので、今回はこの「久保田 純米吟醸にごり」を使って、同社オススメの日本酒カクテルに挑戦してみました!
すっきりした甘みとキレのある後味で料理にも合う
そもそも「にごり酒」とは、白く濁った日本酒のことを指します。日本酒造りの工程には、「醪(もろみ・原料を発酵させたもの)」を搾って「日本酒」と「酒粕」に分ける工程があり、搾る際に目の細かい酒袋を使えば透明に、粗めの酒袋なら原料の残りかすである「滓(おり)」が残って白濁した日本酒になるのです。
おりには米のうま味が濃縮されており、にごり酒は透明な日本酒に比べると、お米の旨みや甘みがしっかり楽しめます。とはいえ、このうま味や甘みが食事には合わせづらい印象があったのですが、この「久保田 純米吟醸にごり」を飲んで、すべてのお酒がそうではないと実感!
最初に感じるのは、純米吟醸酒らしいフルーティな香り。にごり酒ならではのなめらかな口当たりと、お米の旨みや甘みがしっかり感じられます。通常の日本酒よりやや低い13度のアルコールも嫌味がなく、ふくよかな味わいが楽しめます。
さらに特筆すべきは、スッキリした後味となっている点。にごり酒は後味が残るイメージがあったのですが、これだけキレがあれば、食中酒としても楽しめますね。公式サイトでは、旨みのある肉料理や香辛料の効いた料理とのペアリングがオススメとのこと。
まろやかな甘みが効いたカクテルも絶品!
先述の通り、「久保田 純米吟醸にごり」は、カクテルベースとしても推奨されています。筆者が試したのは、公式サイトでも紹介されている「パープルクラウディー」と「にごりイチゴアイス」。いずれもスーパーで手軽に手に入るアイテムでカクテルが作れます。
パープルクラウディーは、久保田 純米吟醸にごりをぶどうジュースで割ったカクテル。今回、筆者はジュースだけでなく、ソーダを加えて微発泡感をプラスしました。
にごり酒にぶどうが加わることで果実感と甘みが加わり、まるでジュースのような味わいに。さらに、炭酸のシュワシュワ感も飲み口を軽やかにしてくれるので、日本酒を飲み慣れていない人でもおいしく飲めるカクテルに仕上がっていました。
デザート感覚で飲める「にごりイチゴアイス」は、「久保田 純米吟醸にごり」にイチゴアイスをトッピングするだけの簡単なデザートカクテル。せっかくなのでハーゲンダッツなど、ちょっとリッチなアイスをトッピングすると贅沢気分が高まります。
今回は、材料のタイムが手に入らなかったのでお酒とイチゴアイスだけで作りましたが、イチゴとお酒の組み合わせはイチゴシェイクみたいで絶品! イチゴの甘酸っぱさとにごり酒は極めて相性が良く、ついアルコールが入っているのを忘れそうになります。大人だからこそ楽しめる、贅沢なシェイクは試す価値アリ! 今回、2つのカクテルのレシピを試してみましたが、どちらもにごり酒ならではのまろやかな甘みが生きていて、通常のカクテルとはまた違った魅力があると感じました。にごり酒とカクテルのいいとこどり、といった味わいでかなりオススメです!
公式サイトではほかにもトマトジュースを使った「レッドクラウディー」や、桃の缶詰を使ったシャーベットなど、おいしそうなカクテルのレシピが多数掲載されています。ぜひいろいろな飲み方で「久保田 純米吟醸にごり」を楽しんでみてください。