ケンタッキーフライドチキン(以下、KFC)といえば、まず頭に浮かぶメニューはなんでしょうか。チキン? それともバーガーやビスケット? KFCでは、定番メニューのほかに、期間限定のメニューが登場します。なかには根強いファンから、復刻が望まれるあのメニューも。あなたの推しはどれ? 見た目のインパクト順(GNW編集部の独断と偏見による)で各商品の開発秘話含めてご紹介します。
チキンフィレダブル(2012年)
最初に紹介するのは、限定メニューのなかでもトップレベルのインパクトがあったこちら。2枚のチキンフィレで、ベーコンやチーズを挟む超肉食系バーガーです。もともと海外のKFCで販売されていた人気メニューで、当時の開発担当者がマーケティング部に提案して商品化されたそう。
全国販売に先駆けたプロモーションとして、KFC池袋サンシャイン通り店(現在は閉店)を期間限定の「チキンフィレダブル専門店」とする施策も実施。商品の先行販売を行い、店舗の外装をイメージカラーの黒に統一しました。
そんな話題性がたっぷりなうえ、見た目に反してくどくない味のバランスも大好評でリピーターが続出。肉食系ならずとも記憶に残るメニューとなりました。
CHIZZA(2016年)
チキンフィレをピザ生地に見立てた「CHIZZA」も、インパクトでは負けていません。通常サイズより大きなチキンフィレ、ペパロニやフレッシュ野菜、ナチュラルチーズというおいしさ間違いなしの組み合わせ。チキンがピザ生地になるアイデアメニューですが、チキンの厚みや形状を揃えるのに大変苦労したとのこと。このメニューも海外のKFCで話題になっていた商品を輸入したものです。
専用ピザボックスに入れて販売され、今でいう「映えメニュー」として話題になりました。
ザクザク骨なしケンタッキー スパイシーメキシカン味(2018年)
KFCの看板商品といえば、11種類のハーブ&スパイスを使った「オリジナルチキン」ですが、それ以外にもさまざまな味付けのフライドチキンが発売されています。
なかでも「いまだかつて見たことのないビジュアルの新チキンを」と、日本のKFCが独自に開発したのが「ザクザク骨なしケンタッキー スパイシーメキシカン味」です。心地よいザクザク感を出すために、米パフや煎餅、春巻きの皮などで試作を繰り返し、たどり着いた答えが、なんと“コーンフレーク”! そして、トウモロコシの独特な味との相性を追求した結果、タコスやナチョスのようなメキシカン風味に決まったのだとか。
見た目のインパクトもあって評判となり、発売後は類似商品が登場したほど。ネットでも再現レシピが多数登場する話題の商品となりました。
辛口ハニーチキン(2019年)
スパイシーな味付けのチキンが多いなか、発売当時「甘いの?辛いの?」というキャッチコピーで話題となったのが「辛口ハニーチキン」。ピリッとしたトウガラシの辛味に、はちみつソースという斬新な組み合わせで記憶に残っている方も多いのでは?
開発当初はまず、辛いチキンの開発を進め、海外のKFCのホット&スパイシーチキンを参考にトウガラシのシンプルな辛味が効いた味をつくったとのこと。衣はサクサクとした食感になるよう独自に開発。最初は甘いソースをビスケットにつけるハニーメイプルで試したそうですが、甘さが強すぎたため、いい香りですっきりとした甘みのはちみつソースに決まりました。
発売前はKFC社内でも賛否両論があったそうですが、全店で発売されると若年層を中心に評判となりました。
クリーミーコロッケフィレサンド(2021年)
こちらはチキンフィレの上に桜えびのクリーミーコロッケがドーン!と乗ったボリューム満点の限定バーガー。さらに風味豊かな特製ライ麦バンズ、濃厚なオマール海老ソースを合わせ、口に入れた瞬間に全ての具材が絶妙なハーモニーを奏でます。食材はもちろん、包材にもこだわった特別感・高級感が話題になりました。
チキンとオマール海老の組み合わせが一般的ではないため、開発当初KFC社内では「チキンはチキン、海老は海老で食べればいいのではないか」などの意見もあったそう。しかし消費者への試食調査では非常にポジティブな結果が出て、無事発売となったのです。
実際に販売してみるととても評判がよく、2022年には“チキンと海老を一緒に食す旨さ”をさらに追求した「オマール海老の旨味ひろがるフィレバーガー」を発売。チキンフィレとオマール海老のビスククリーミーコロッケを挟んだ贅沢なおいしさが好評でした。
グリーンホットチキン(2022年)
「グリーンホットチキン」は、レッド&ホワイトペッパーにハバネロを効かせた「レッドホットチキン」、ブラックペッパーの辛味が刺激的な「ブラックホットチキン」に続く、「色」と「ホット」をテーマにした最新作として登場。商品開発にあたり緑の食材を探すなか、既存の2商品と味の差別化ができる青トウガラシの一種の“ハラペーニョ”が採用されました。
さらにハラペーニョの風味にガーリックを加えることで、シャープなツンとくる辛さと食欲をそそる風味が調和した逸品に。実は、KFC社内の提案会では一度、落選したそうですが、辛さを改良することで商品の完成度を高めて復活。KFC社内でもファンが多い商品だそうです。
過去、話題になった限定メニューを紹介しましたがいかがでしたか? KFCでは季節ごとに個性的なメニューを発売しているのでチェックしてみて! さらに期間限定メニューは、数量限定なことが多いので、気になるものがあったら早めに食べに行ってくださいね!