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2019/7/4 17:00

売れ行き好調なXperia 1、秘密は「21:9」だからこそのUI

ソニーの新しいフラグシップスマホ「Xperia 1」が発売後、好調な販売数をマークしているらしい。21対9という、これまでのスマホになかった“タテ長”なアスペクト比が特徴的な、約6.5インチの4K/HDR対応有機ELディスプレイを採用したことでも話題をふりまく端末です。でも、画面が大きくなると使い勝手に影響はないのでしょうか。

ソニーモバイルでXperia 1のユーザーインターフェースに携わってきた担当者の方々にXperia 1を大画面化した狙いを直撃。片手持ちで上手に使いこなすためのテクニックも聞いてきました。

↑Xperia 1のユーザーインターフェースの企画・開発に携わったチームのメンバーにインタビューしました。写真中央が商品企画担当の都築氏。左がUIに関連するソフトウェアを担当した足立氏、右は同じくソフトウェア担当の木村氏

 

シネマワイド以外にもある「21対9の理由」

最初にXperia 1の商品企画を担当する都築辰弥氏に、21対9のディスプレイを採用した理由を聞きました。

「21対9のアスペクト比は映画のワイドスクリーンの代名詞である“シネマスコープサイズ”と同じになります。Xperia 1で映画館にいるような没入体験を味わっていただきたいと考えました。私たちはこのコンセプトを『CinemaWide(シネマワイド)』と名付けてご提案しています。」(都築氏)

↑21対9という、これまでになかったタテ長の大画面を採用したXperia 1

 

都築氏は、このほかにもうひとつの理由として、21対9のアスペクト比が2画面のマルチウィンドウ表示と相性が良かったからであると説明しています。

「開発の段階で、Xperia 1のマルチウィンドウ表示は画面を2対1の比率に分割すると、タテ向きの16対9、ヨコ向きの16対9の画面を並べて表示ができることがわかりました。1つの画面で2つのアプリを同時に楽しむという2画面表示の“ながら操作”をご提案する際に、21対9が最も快適なアスペクト比ではないかと考えて採用を決めました。」(都築氏)

 

開発段階ではソニーモバイルの社内でも、今までのスマホにはないアスペクト比のディスプレイを搭載することに賛否両論があったそうです。リッチな映像体験、そしてマルチタスク操作の快適さにおいてプラスになることが見えてきたことが採用の大きな決め手になったようです。

 

21対9の大画面が搭載されたもう一つの理由は「デザインのため」であると都築氏は打ち明けてくれました。店頭に多くのスマホが並んだ時にも、「あれがソニーのXperia 1だね」と、見た人がすぐにわかる“突きぬけたデザイン”にしたいという開発者の思いもこの独特な形状に込められています。

↑背面から見てもそのタテ長なデザインのインパクトは大です。しかし、片手での操作性は保っている

 

Xperia 1をショップの店頭などで見かけたら、ぜひ実機を手に取ってみてください。実は“意外に”持ちやすくて大きさを感じさせません。それもそのはずで、本体の横幅はXperia XZ2と同じ72mmなので、手に持ってみるとむしろスリムに感じるほどです。

 

あとはこのタテに長い画面をいかに上手く片手操作で使いこなせるかが気になるところですが、今回はソニーモバイルで歴代Xperiaシリーズのユーザーインターフェースの開発設計に携わってきた足立宏昭氏、木村照孝氏にも“ウラ技”も含めたテクニックを聞いてきました。

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