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2019/7/3 19:30

これぞ「ガジェット感」だよなー! 中国テクノロジーが光るロボ&ガジェット【鈴木朋子のCES ASIA探訪記】

中国・上海で6月11日から13日まで開催された「CES ASIA」は、アメリカで開催される家電技術展示会「CES」のアジア市場向け展示会です。第一回はイベントのテーマに沿ってまじめに未来を見つめてみましたが、第二回の今回はエンタテインメント性あふれるガジェットたちをご紹介していきます。

 

↑中国・上海で開催された「CES ASIA」

 

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まずは、ゴツいボディがしびれる戦車型ロボット「ROBOMASTER S1」。こう見えて、なんと教育用ロボットなのです。販売するDJIは、OSMO Pocketやドローンの開発でも知られる会社。会期中の6月12日に発表されたROBOMASTER S1をさっそく展示していました。

ROBOMASTER S1では、ロボットプログラミングやAIの基本を学ぶことができます。ハードウェアの組み立て、地上走行ロボットの操作、PythonやScratch上でのプログラミング、複数対戦モードによる仲間との競争が楽しめます。対戦では、本体のブラスターから専用のゲル弾または赤外線ビームを発射し、相手は感圧センサーおよび赤外線受光センサーで打たれたことを検知します。

 

↑ROBOMASTER S1のサイズは幅240×奥行き320×高さ270mm。おもちゃ感はないしっかりした作りのロボットです

 

会場の体験コーナーではタブレットにより、ROBOMASTER S1を手動操作することができました。もちろん、プログラミングでの制御も可能です。日本での実売価格は6万4800円(税込)。公式オンラインストアや正規代理店で購入できます。専用コントローラー、予備のゲル弾、バッテリーとゲル弾マガジンといった追加アクセサリーが同梱される「Playmoreキット」は今後販売開始予定とのことです。

↑大人気だった体験コーナー。360度方向に機敏に動く

 

ROBOMASTER S1以外にも、会場にはたくさんのロボットが展示されていました。ロボットはCES ASIAの注目ポイントのひとつですからね。

もっとも多かったタイプは、人型で前面にタブレット形状の操作パネルを持っているロボットです。CANBOTが展示していたUU-U05は、会社の受付に設置すると人物の顔を認識し、初めての人のみ受付手続きを行うなど、主にBtoB業務に利用するロボットです。

このブースには見覚えがあるあの子が!そう、働き者で有名なキティちゃんです。「HELLO KITTY」はCANBOTにより、知育ロボットとして中国でも活躍していました。キティちゃんとの会話で英会話を学んだり、好きな音楽を聴いたり。スマホアプリでプログラミングすると、ロボット制御プログラミングの勉強もできます。そしてこのキティちゃんは11のモジュールがマグネットで接続されているため、分解して組み立てることができます。子どもの心をぐっと惹きつける仕組みですが、なかなかシュールですね。

 

↑CANBOT「UU-U05」は5本の指も動いて軽快なダンスを披露していた

 

↑CANBOT「HELLO KITTY」はかわいい見た目だが本格派の教育ロボットだ

次は、まばゆい輝きの赤いヘルメットについた金色のデバイスをご紹介しましょう。これは、ジャパンディスプレイが開発した小型ヘッドアップディスプレイ「XHD-03」。ヘルメットに装着すると、走行時の視線を維持した状態でナビゲーションの情報を確認できます。スマホとの連動も可能で、スマホのナビ情報を映し出すこともできます。CES Asia 2019 ビークルテクノロジーカテゴリーでイノベーションアワードを受賞したこちらの製品、2019年度中の発売を予定しているとのことです。

 

↑ヘルメットに装着する小型ヘッドアップディスプレイ「XHD-03」

 

スタートアップたちが製品を披露する一角にも足を運んでみました。スタートアップコーナーには、前回の「Birdly」をはじめ、ちょっと尖った製品が多数展示されていましたよ。 人がたくさん集まっていたブースのひとつが、スマホで使える3Dプリンタを展示していた「ONO」。Kickstarterで資金を調達したもののほとんど製品を届けられていないとの騒ぎもありますが、やはり注目度は高い製品でした。

↑スマホから制御して3Dプリントができる「ONO」の展示ブース

 

そして、何がどうなっているのが一見わからなかった「Deep Magnetic Technology」の展示です。黒い板が浮いているのがわかりますか?Deep Magnetic Technologyは、磁気を使った浮上技術の会社です。磁気の力で交通速度を向上させる、高速交通や物流システムを構築しているとのこと。

CES ASIAが開催された上海では、リニアモーターカーが運行しています。私も空港まで乗ったのですが、残念ながら最高速度の430キロまで出る車体には乗ることができませんでした。でも、301キロでも十分速い。窓から見た光景はタイムラプスのようでした。気になる乗り心地ですが、それなりに揺れや振動があります。でも、私は「いまリニアモーターカーに乗っている!」と感じて楽しめましたよ。

 

↑「Deep Magnetic Technology」の展示ブース

 

↑「上海トランスラピッド」は上海市郊外と浦東国際空港を結んでいる

 

今回はロボット成分を多めにお伝えしました。ロボットプログラミング、面白そうですよね。日本は2020年に小学校でプログラミング教育が必修化されるため、プログラミングスクールが賑わいを見せたり、関連商品が販売されたりと、プログラミング熱が高まっています。ROBOMASTER S1はかなり本格的なので少し異なりますが、HELLO KITTYが知育ロボットと知ったときは、共通点を感じて嬉しくなりました。

そして中国の人口は2017年時点で13.86億人。機械学習データが膨大に集まる国です。人物認識、言語解析の技術も日本とは比にならないスピードで進んでいるのだろうと感じました。ロボットが業務をカンペキにこなし、どこでも見かけられるようになる日は早く来るのかもしれませんね。 さて、次回は最終回。中国ガジェットの最先端デザイン・ビジュアルトレンドをお伝えします。お楽しみに!

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