デジタル
2020/2/20 19:30

動く椅子にトイレットペーパー配達ロボかぁ! まるで「ギーク版ウッドストック」のような海外展示にドキドキした

アメリカ・ラスベガスで開催される「CES」、デジタル好きならすでにあちこちで記事を目にしていますよね。実際に現地まで行って、最新テクノロジーに触れてきた人もいるかもしれません。今年は私も最新PCの記事や、ベビーテックの記事を書いてきました。

 

そのCESの開催時期に合わせて、現地では様々なイベントが行われることをご存じでしょうか。世界中からジャーナリストが集まる貴重な時ですから、メーカーとメディアの橋渡しイベントが行われるのです。私はCESに初参加だったので、ジャーナリスト仲間にすすめられるがままにPepcom主催の「Digital Experience」にお出かけしてみました。

 

そしたら、なんと!このカオス空間は何ですか!? という楽しいイベントが行われていたのです。だって、これですよ。

↑ Digital Experienceではこんな仮装をした人があちこちに

 

Digital Experienceは、言わばデジタル製品の文化祭のようなもの。毎年テーマが決まっていて、会場はそれ一色に染まるのだそうです。今回のテーマは60年代のヒッピーでしょうか。1969年に行われた音楽フェス「ウッドストック・フェスティバル」を彷彿とさせるスタイルに、筆者はノックアウトされてしまいました。入り口ではピースマークのペンダントが配られ、ドラッグに見間違うようなラムネもいただきました。ちなみに、過去には夏のビーチ、海賊などのテーマで開催されていたそうです。

↑ 氷のアートも大きなピースマーク

 

トイレットペーパーにレボリューション

さて、今年のDigital Experienceは170社以上が何百もの製品を出展しているとのこと。「HP」や「Lenovo」などの大手PCメーカーもブースを構えていましたが、それは前述の記事で読んでいただくとして、ここでは私が気になったデジタル製品をご紹介していきます。

 

まずは、あまりのかわいらしさとコンセプトの楽しさに思わず笑ってしまったこちら、Charminの「RollBot」です。トイレットペーパーが切れてる!そんなときに、スマホで指示するとトイレットペーパーをせっせと運んでくれるロボットです。赤外線センサーを搭載しているので、部屋の中でも障害物にぶつからずに届けることができるのだそうです。

 

Charminはアメリカのプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)のトイレットペーパーブランドで、CESのキーノートで発表されたものの、実際に動いている様子は公開されませんでした。でも、Digital Experienceではプロトタイプにも関わらず、しっかりとトイレットペーパーを運んでいましたよ。でも発売される予定はないのだとか。うーん、残念ですね。

↑ Charminの「RollBot」は”概念的なプロトタイプ”とのことです

 

↑ 移動してしまうので後ろ向きしか撮影できませんでしたが、うまくバランスを取って運んでいました

 

椅子が走るよ「S-Pod」

そしてこれは何だと思いますか?実は動く椅子なのです。Segwayが開発した「S-Pod」は、一人乗りの車両です。操縦は制御パネルにあるノブで行うそうで、最高速度は時速24.8マイル、移動距離は43.5マイル、傾斜は10度まで対応します。開発のヒントは、映画「ジュラシック・ワールド」に出てくるジャイロスコープ・ポッドを参考にしたとのこと。私有地での利用が想定されており、2021年に発売予定なのだそうです。椅子ごと動くなんて未来っぽいですが、かなりの大きさですし、うまく取り回して乗るのは難しそうに感じました。

↑ 画像では前に倒れていますが、「S-Pod」は自動で自立します

 

↑ 電動キックスターター「Segway-Ninebot」も発表されました

 

教育用ロボットもかわいい!

日本では今年からプログラミング教育が小学校で必修化されます。プログラミングはパソコン上で動作するより、実際にモノが動いた方が楽しく学習できます。そこで、ロボットのプログラミングは学習に最適なのではないかと、チェックしてきました。

 

中国の「UBTECH」は、2019年に引き続き、2足歩行ロボット「Walker」をCES 2020に出展したロボット開発企業です。Walkerはビンの蓋を開けたり、ペンで字を書いたり、人間らしい動きで注目を集めていました。そのUBTECHが販売しているSTEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)教育ロボット「Jimu Robot」の新しいキットが、Digital Experienceに展示されていました。ロボットを組み立てて、専用のアプリ「jim」でコーディングを行います。プログラミングの流れを勉強するにはわかりやすそうな画面ですよね。こちらは、最新モデルにこだわらなければ日本語対応のキットを購入できます。

↑ 「JIMU Robot」の「FireBot Kit」と「ChampBot Kit」

 

↑ 2019年10月に発売された「MeeBot 2.0 Kit」

 

クルマの中をカラオケスタジオに!

日本発の「カラオケ」は、世界中に「Karaoke」として浸透していますね。こちらは台湾に本社があるCarkit AIがKickStarterにて注文を受け付けている「Roxie Mobile karaoke」です。「カーステレオで曲を流して大声で歌えばいいんじゃないか」と思う人もいるでしょう。でもこの製品を使えば、曲のボーカル部分のみ音量が下がり、どんな曲でカラオケ版のように歌うことができるのです。しかも、ピッチを下げることもできるそうですよ。

 

使い方はクルマのシガーライターソケットにRoxieを差し込み、ダッシュボードにマイクを装着します。音楽はスマホをRoxieとペアリングして、クルマのFMラジオから鳴らします。操作は声やタップで行うことができるので、運転にも支障がありません。

 

実際に使ってみないとその良さはわかりませんが、展示会はこうしたデバイスとの出会いも楽しいものです。

↑ Roxieは本体と専用マイクをセットで使います

 

スリープテックで快適な眠りを

健康を支える大きな要素のひとつが睡眠です。でも現代の人は常に睡眠不足に悩まされていますよね。寝る時間を確保しても、どうも睡眠の質が悪くて疲れが取れなかったり、すぐ目覚めてしまったり。ということで、快適に睡眠するための「スリープテック」も様々な製品が出ています。

 

この「Muse S」(InteraXon)は、2019年のCESにも出展された製品を改良した、眠りを促すヘッドバンドです。脳波、心拍数、呼吸、体の動きをセンサーによって検知し、リアルタイムで電気信号を返すことにより、リラックスした瞑想状態に導きます。イヤホンを装着し、波の音などを聞きながら音声ガイダンスを聞くことで、「睡眠への旅」に出られるのです。

 

ヘッドバンドを付けて睡眠へと誘う製品は、フィリップスが「SmartSleep」を2019年11月に国内発売しています。本体サイズはMuse Sの方がコンパクトに見えますが、Muse Sは現在北米のみの販売です。価格は349.99ドルです。

↑ 瞑想状態から入眠へと促すMuse S。イヤホンやヘッドホンは自分で用意します

 

Digital Experienceでは、この他にもビューティテックや見守り用オンラインカメラ、オーディオ製品などが多数展示されていました。会場に入ったときは状況が理解できなかったのですが、おいしい食事とドリンク、そして大手やスタートアップが出展する多数の最新ガジェットを楽しむ空間でした。

 

会場には人がぎっしりで、リラックスしながらテクノロジーについて語っていましたよ。プロトタイプも含めて世界中から最新の製品が集まり、それを自国に向けて報道するジャーナリストがいて、刺激されたエンジニアが製品を創る。そして、翌年新たな進化を遂げて製品が出展されて……というサイクルに私も参加できたことを嬉しく思いました。良い原稿を書かなくちゃと決意を新たにカクテルを一杯だけいただき、ウキウキしてホテルに戻りました。

 

↑ 会場のあちこちにフードもドリンクがあるステキ空間でした

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

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