米Googleは15日(現地時間)、古いノートPCやMacBookをChromebookに変える「ChromeOS Flex」を一般公開しました。今年2月に早期アクセスをリリースしてから5か月、ようやく安定版(バージョン103)となり、誰もが広く利用できるようになりました。
ChromeOS Flexは、Googleが2020年末に買収したNeverware社のCloudReadyをベースにしたものです。ただし本家ChromeOSと完全に同じというわけではなく、Google PlayストアやAndroidアプリは使えません。
とはいえ、バックグラウンドでのシステム更新、わずか数秒で起動、Chromeブラウザーやインターフェイス画面、クラウド同期(設定とブックマーク)やGoogle アシスタント、スマートロックなど主な機能はあらたかサポートされています。すでに製造元から見放された骨董品のようなノートPCであれ、ある程度は新しい機能の恩恵にあずかれるわけです。
ChromeOS Flexは、ネットワークまたはUSBデバイスを通じてインストールできます。またWindowsとmacOSが動くインテル製またはAMD製のx86(ARMは未対応)チップ搭載コンピューターで動きます。
7月15日現在では、Googleは400台以上の製品を認定リストに載せており、10年前のデバイスでも動くことが確認されています。ここでいう「認定」とは、音声入出力、内蔵ディスプレイ、ネットワーク、USB、Webカメラなどのコア部分が機能することを意味しています。
Googleは早期アクセスを始めてから、600以上の問題を解決したそうです。ハードウェアの最小要件は次の通りです。
- アーキテクチャ: IntelまたはAMD x86の64ビット互換デバイス
- RAM: 4GB
- 内部ストレージ: 16GB
- USB ドライブからの起動をサポート
- BIOS: すべての管理者権限 – 問題が発生した場合、管理者はChrome OS Flex USBインストーラーから起動して BIOS で設定する必要があります。
- プロセッサーとグラフィック: 2010年より前に製造されたコンポーネントは、動作が不安定になる可能性があります。
注: Intel GMA 500、600、3600、3650のグラフィック ハードウェアは、Chrome OS Flexのパフォーマンス基準を満たしていません。
古いPCを再び蘇らせることは、半導体不足のなかで値上がりしている新製品を買わずに済むばかりか、産業廃棄物を減らせて環境にも優しい行いでしょう。数年ほど眠らせていて使っていない、何か不具合が起きても困らないノートPCがあれば、オモチャと割り切ってChromeOS Flexをインストールしてみてもよさそうです。
なお、ChromeOS Flexの入手はこちらからどうぞ。
Source:Google