アップルは21日、iOS 15.6とiPadOS 15.6を配信開始しました。この正規バージョンおよび最新の開発者向けiOS 16ベータ版にて、「探す」アプリで忘れ物トラッカーAirTagの残りバッテリー容量が表示されなくなったことが明らかとなりました。
直前のiOS 15.5の時点では、「探す」アプリではAirTagの名前と位置情報の下に、iPhoneのバッテリー状態のような小さなバッテリーアイコンが表示されていました。残り何%かまでは分かりませんでしたが、このアイコンでだいたい残りバッテリーの目安が分かり、それが赤くなると残量が残りわずか、そろそろバッテリーを交換する時期だと察しが付きました。
しかしiOS 15.6では、AirTagのバッテリー残量が極端に少なくなれば通知は来るものの、残りバッテリー表示は消えてしまいました。また最新のmacOS Monterey 12.5やwatchOS 8.7でも「探す」アプリからバッテリー残量アイコンが消えているため、これはアップルの手違いではなく、意図してやったことと思われます。
そればかりか、アップルは北米向けの電池交換に関する公式サポート文書を更新し、「探す」アプリでのバッテリーアイコンに関する記述を消しています。その代わりにAirTagカードをタップし、「バッテリー残量低下」バナーが出ていないか確認するよう勧めています。
なお、日本向けはサポート文書はまだ更新されていないため、バッテリーアイコンの記述は残っています 。
この変更を発見したオランダのブログiCulture.nlは、AirTagのバッテリー残量表示に問題が相次いでいたために削除したのだろうと推測しています。ここ1年のうち、バッテリーが空だと表示されているのに、実際そうではないとの報告がいくつかありました。
今後アップルが方針を改め、バッテリー残量表示を元に戻すかどうかは不明です。もしもこのままであれば、iPhoneを通じてAirTagのバッテリーがそろそろ危ういと警告を待つしかなさそうです。
Source:MacRumors